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【スポーツ】

岩手・陸前高田 7年ぶり力士が来た! 復興後押し場所 元気よ〜い残った

震災後に建てられた陸前高田市の総合交流センター「夢アリーナたかた」

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 11日に東日本大震災から7年半を迎える。7月末から8月末まで行われた大相撲の夏巡業では、震災の直後に力士らが慰問で訪れた岩手県陸前高田市でも8月15日に開催され、長い復興への道を歩む地元の人たちに元気を届けた。

 震災で甚大な被害を受けた同市にはこの春、新しい体育館が建った。多目的ホールなどが併設され、総合交流センターとして「夢アリーナたかた」と名付けられた施設が、震災以来失われていた多くの市民が集う場所となっている。巡業は体育館のオープン記念イベントの一環で「復興・りくぜんたかた場所」として行われた。

 ほぼ満員となる3000人の市民らが来場。戸羽太市長は「どんな世代の人も笑顔になって喜んでくれる。人が集まって気持ちが前向きになる、やっとこういう場所ができた」と喜んだ。

「夢アリーナたかた」で行われた巡業では、多くの市民らが大相撲の取組などを楽しんだ=陸前高田市総合交流センターで

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 以前の市民体育館は、避難所に指定されていた。震災時には100人ほどが避難していたが、津波の直撃を受けて助かったのは数人だけだったという。野球場やサッカー場など、他のスポーツ施設もほとんどが被災。残った学校のグラウンドや体育館は避難所になった。

 震災後は市民が体を動かす場所がなく、市内の学校では生徒が廊下を走っても教師が注意しなくなった。市民からは「子どもたちが自由に走り回る場所を」という声が多かったという。

 戸羽市長は「みんなの元気を取り戻すことを一番に考えた」。震災のあった2011年のうちに新体育館建設の計画を練りはじめ、かつてと同規模の体育館とプール、さらに多目的ホールを備えた施設として完成させた。

 これまで市内には300人程度が入れる規模の施設しかなかった。今年は震災の追悼式も総合交流センターで実施。スポーツだけでなく多彩なイベントが開ける施設ができ、戸羽市長は「市外との交流人口を増やす可能性も広がった」と期待を寄せる。

 活気のある場所を市民も待ち望んでいた。大相撲の巡業では160人のボランティアが集まり、会場の準備を予定より2時間早く終わらせて日本相撲協会の担当者を驚かせたという。

 巡業に参加した岩手県出身の幕内錦木は「こういう場所で(巡業が)できて、みんなに活気が生まれてくるので良かった」。「復興・りくぜんたかた場所」の村上富夫実行委員長は「参加したいという思いが集まってパワーになった」と振り返った。 (海老名徳馬)

 

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