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【スポーツ】

稀勢、刻んだ復活一勝 得意の左差し 一気の寄り

稀勢の里(左)が寄り切りで勢を下す

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◇大相撲秋場所<初日>

 8場所連続休場から復帰して進退を懸ける横綱稀勢の里は平幕の勢を一方的に寄り切り、白星発進した。稀勢の里が初日に勝つのは、優勝した昨年3月の春場所以来で1年半ぶり。他の横綱陣は白鵬が小結玉鷲を寄り切り、鶴竜は小結貴景勝を押し倒した。大関とりの関脇御嶽海は正代を押し出した。

 大関陣は初のかど番の栃ノ心が千代大龍をつり出し、高安は豊山を寄り切った。豪栄道は魁聖に寄り切られた。関脇逸ノ城は遠藤を上手ひねりで下した。

      ◇

 蜂の巣をつついたような万雷の歓声を浴びながら、稀勢の里は勝利の興奮を静めるように土俵下で目を閉じた。初日に白星を挙げたのは、8場所連続休場となる直前、優勝した昨年春場所以来9場所ぶり。「集中してやりましたね」とうなずいた。

 立ち合いで生命線とも言える左で差した。右を抱えるとにじり寄るように前へ。相手が引くと一気に寄り切る万全の相撲だった。

 土俵下で見守った藤島審判長(元大関武双山)は「左が入った時点で勝負あった。踏み込んで、重みのある相撲というか、力強かったと思う」と評価。八角理事長(元横綱北勝海)は「最初に圧力をかけているから、仕方なく勢が引いている。圧力をかけているのが大事」と分析した。

 普段の場所中は公開している朝稽古を、この日は非公開にする異例の対応を取った。玄関の引き戸も閉める徹底ぶりだった。1月の初場所5日目以来となる本場所の土俵。進退のかかる場所の初日にただ集中し、重圧をはねのけた。

 報道陣に幾重にも囲まれた支度部屋では前を見据え、にこりともしなかった。「今日は今日、あしたはあした。しっかりやること。自分の力を出すだけ」。ひとまず、黒星発進という最悪の事態は免れた。残り14日。安心はしていられない。 (禰宜田功)

 

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