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【スポーツ】

御嶽海、沈着な反撃 土俵際で張り見極め1敗死守

御嶽海(右)は突き落としで貴景勝を下す

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◇大相撲秋場所<7日目>

 進退を懸ける横綱稀勢の里はてこずりながらも平幕千代の国を寄り切り、連敗を免れて1敗を守った。他の横綱陣は鶴竜が正代を押し出し、白鵬は遠藤の腰砕けで勝ち、ともに全勝をキープした。

 大関とりの関脇御嶽海は逆転の突き落としで小結貴景勝を仕留め、6勝目。

 大関陣は高安が小結玉鷲をはたき込んで7連勝とし、かど番の栃ノ心は関脇逸ノ城を寄り切り、5勝目を挙げた。豪栄道は勝って6勝1敗。

 無敗は白鵬、鶴竜、高安に平幕北勝富士の4人で変わらなかった。

    ◇

 大関昇進へ、連敗だけは避けたかった一番。御嶽海は平常心を貫いた。貴景勝との激しい相撲を制し、支度部屋では肩で息をしながら「気持ちを切り替えられていた。冷静だった」と振り返った。

 左右から何度も強烈に顔を張られた。それでも「やり合っては駄目」と付き合わず、動きを見極めて前へ。今度はいなされて土俵際に追い詰められたが、ここでも冷静だった。俵の上を伝って右へ回り込み、逆転の突き落としを決めた。

 前日に初黒星を喫し、負けられない。さらに、突っ張り合いの激しい相撲となって、いやが上にもボルテージが上がる状況。その中で心を乱さなかったのは、経験値が生きたという。「横綱は張った後、次がある」。張り差しなど技を巧みに組み合わせて攻める白鵬らに対し、貴景勝は張り手一辺倒と見抜き、何度張られても落ち着いて反撃の機会を狙った。過去3勝3敗の五分ながら「年下に負けたくない」と、成長著しい3歳下の小結に意地を示した。

 大関昇進の目安とされる三役で連続3場所33勝には11勝が必要。ここで連敗すると、残る3横綱1大関との対戦で二つは勝たないといけなくなる。だからこそ、強敵との戦いを前にこの白星の価値は大きい。八角理事長(元横綱北勝海)も「我慢してよくしのいだ」と評価した。

 場所前、「8番か10番(勝ちたい)」と謙虚に目標に掲げた大関候補。だが、この日は力強く言い切った。「白星しか考えていない。しっかり連勝したい」。25歳の関脇のエンジンが、いよいよ本格的に動きだした。 (対比地貴浩)

 

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