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【スポーツ】

高安、鶴竜裏返す 巻き返しに反応 渾身の白星

高安(奥)が上手投げで鶴竜を破る

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◇大相撲秋場所<12日目>

 単独トップの横綱白鵬はかど番大関の栃ノ心を危なげなく右すくい投げで退け、初日から12連勝とした。

 ただ一人1敗だった横綱鶴竜は大関高安の上手投げに屈し連敗。鶴竜と高安はともに10勝2敗で、栃ノ心は5敗目。

 横綱稀勢の里は関脇御嶽海を寄り切り、連敗を免れ9勝目を挙げた。御嶽海は5連敗で6勝6敗。大関豪栄道は平幕阿炎を下して2敗を守った。

 全勝の白鵬を2敗で鶴竜、高安、豪栄道の3人が追う。十両は明生ら4人が4敗で首位に並んだ。

      ◇

 思い切って体を開き、左から投げる。高安が上手投げで鶴竜を裏返しにたたきつけた。「しっかりベストを尽くせるように、それだけを心掛けた」。険しい表情を崩さずに振り返った大関にとって、自分を取り戻すための一番だった。

 前日の白鵬戦は完全に立ち遅れ、最初の当たりだけで尻もちをついた。白鵬の早い攻めを警戒し過ぎたふがいない負けだった。この日の朝稽古後には「大関らしい相撲を取ることを考えている」。悔しさを拭い去るために、今度は持ち前の馬力を迷わずにぶつけた。

 立ち合いは「中途半端にならないように」と右からかち上げた。すぐに左下手をつかむと鶴竜が巻き返る。「黙っていたら中に入られる」。すぐさま投げを打つ。渾身(こんしん)の力を込めた左腕で白星をもぎ取った。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「行き当たりばったりの相撲。思い切りいくのは大事だけど」とくぎを刺した。相撲は豪快なだけでなく強引でもあったが、結果的に優勝争いで星二つの差を守った。

 自力では白鵬との差を詰められない。13日目に白鵬と当たる兄弟子の稀勢の里がもし援護射撃となる白星を挙げても、まだ1差と状況は厳しい。ただ八角理事長は「常に優勝争いをしていくことで、精神的にも強くなる。初優勝も近づいてくる」と期待する。

 場所前に腰を痛めながらも白星を重ねてきた。地力は高まっている。「しっかり自分のスタイルを土俵上で見せるだけ」と意気込む場所の最終盤。賜杯に届くかどうかを別にしても、白鵬を追う緊張感は高安を確かに大きくする。 (海老名徳馬)

  

 

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