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【スポーツ】

高藤連覇「先輩の意地」 柔道世界選手権・男子60キロ級 

男子60キロ級決勝ロシアのムシビドバゼ(下)を攻める高藤直寿=バクーで(共同)

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 【バクー=森合正範】世界選手権第1日は20日、当地で男女各1階級が行われ、男子60キロ級で高藤直寿(パーク24)は決勝でロベルト・ムシビドバゼ(ロシア)に優勢勝ちし、2年連続3度目の優勝を果たした。日本男子の最軽量級2連覇は、隔年開催だった1973年と75年の南喜陽(みなみ・よしはる)以来、43年ぶり。

 女子48キロ級の渡名喜風南(となき・ふうな=パーク24)は決勝でダリア・ビロディド(ウクライナ)に一本負けを喫し、2連覇を逃した。

 高藤は初戦の2回戦から4試合連続の一本勝ち。準決勝では世界ランキング1位の永山竜樹(りゅうじゅ=東海大)に延長の末、優勢勝ちした。永山は韓国選手との3位決定戦を制して銅メダル。

 渡名喜は初戦の2回戦から登場し、3回戦と準々決勝で一本勝ち。

 2連覇への最大の壁は準決勝。「永山以外は相手にならないと思う。あとは永山をどう倒すかだけ」。男子60キロ級の高藤が対峙(たいじ)したのは東海大の後輩。直近では1勝2敗と負け越している永山だった。

 開始1分ごろ。足技から寝技にもつれたところで左膝を痛めた。そこから技が出なくなる。しかし、高藤の胸の内は「永山の左の背負い投げのタイミングに慣れてきた。延長になれば勝てる」。あくまで強気だった。そして迎えた延長戦。その瞬間を狙っていた。相手が背負い投げに入る瞬間、痛みが残る左脚で小内刈り。技あり。日本男子の井上監督も「偶然に見えて、あれは必然」と絶賛する絶妙のタイミング。大舞台で直接対決を制し、東京五輪の代表争いで大きく差を広げた。

 「左膝は痛かったですね。先輩の意地を見せられた」と照れ笑いを浮かべ、「でも、決勝では最後に少し逃げてしまった。僕に求められているのは圧倒的な勝ち方。だから納得いっていない」と、自らさらなる高みを求めた。

 昨年12月のグランドスラム東京を制し、いち早く今大会の代表に決定した。この期間を生かし、今年3月には1階級上の66キロ級の国際大会に出場して優勝。4月には体重無差別の全日本選手権に挑戦し、パワーで勝る選手と闘い、地力の底上げを図ってきた。

 銅メダルで涙に暮れたリオの悔しさがいまだに忘れられない。「東京で金を取るためだけに続けている」。2年後、持っている力を出し切れば、おのずと頂点が見えてくるだろう。 (森合正範)

<たかとう・なおひさ> 16年リオデジャネイロ五輪銅メダル。世界選手権は13、17年に優勝。14年は3位。18年はグランプリ・ザグレブ大会制覇。世界ランキング4位。得意は小内刈り、内股。神奈川・東海大相模高−東海大出、パーク24。160センチ。25歳。栃木県出身。 (共同)

 

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