東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > スポーツ > 紙面から > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【スポーツ】

23歳田中 3階級制覇 12戦目、世界最速タイ

7回、木村翔(右)を攻める田中恒成=名古屋市港区の武田テバオーシャンアリーナで

写真

 世界ボクシング機構(WBO)フライ級タイトルマッチ12回戦は24日、名古屋市の武田テバオーシャンアリーナで行われ、挑戦者で同級1位の田中恒成(畑中)がチャンピオンの木村翔(青木)に2−0で判定勝ちして3階級制覇を遂げた。

 日本人では6人目で、23歳での到達は最年少。12戦目での達成はワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)と並んで世界最速となる。29歳の木村は3度目の防衛を逃した。

 戦績は田中が12戦全勝(7KO)で木村は21戦17勝(10KO)2敗2分け。田中は最後まで続いた激しい打ち合いの中で巧みな試合運びを見せ、ポイントで逃げ切った。田中はWBOのミニマム級とライトフライ級で王者となり、日本選手最速タイのプロ8戦目で2階級を制覇。昨年王座を返上し、フライ級に転向した。

◆5階級へまた一歩

 壮絶な打ち合いで手に汗握る一戦を、田中は制した。熱戦は判定までもつれ「気持ちが試される」と話していた通り、両者いつ倒れてもおかしくない展開だった。世界最速タイの3階級制覇にも「疲れた。生涯忘れられない試合になった」とダメージは大きく、試合終了直後には座り込んだ。

 「しっかり打ち合いになると思っていた」と、本来はスピードと技術が持ち味の田中が泥くさく殴り合った。互いにへとへとでともに顔が腫れ上がった12回は気力の勝負となった。「全力で打ち合うつもりでいた」と互いに右ストレートを何発も繰り出すなど気持ちを前面に出し合った。

 昨年9月のWBOライトフライ級の世界戦で両目眼窩(がんか)底を骨折し、熱望していた田口良一(ワタナベ)との試合が消えた。気持ちを切り替えて木村との日本人対決に照準を合わせ、約1カ月前から苦手とする走り込みの量を増やして練習では徹底的に精神面を鍛えた。成果を出し「勝因は気持ちで勝てたこと」と胸を張る。

 今度は王者として挑戦を迎え入れるが「挑む気持ちをなくさないようにしたい」と謙虚に語る田中。自身の目標とする5階級制覇へ、また一歩前進した。

<たなか・こうせい> 岐阜・中京高(現中京学院大中京高)時代に高校4冠を達成し、2013年11月にプロデビューした。15年5月にWBOミニマム級の王者となり、16年12月には日本選手で最速に並ぶプロ8戦目で2階級を制覇した。昨年、フライ級に転向するためにライトフライ級の王座を返上した。右ボクサーファイター。23歳。岐阜県出身。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報