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【望 〜都の空から】

活気(3)深川 水がはぐくむ物語

小名木川や横十間川など舟運全盛の名残が縦横に走る深川。高層ビルも少なく、風通しが良さそうだ=東京都江東区上空で、本社ヘリ「あさづる」から(藤原進一撮影)

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 深川という街の変化は、いつも水がもたらす。1590年、江戸入りした徳川家康が、行徳(千葉県市川市)の塩を運ぶ小名木(おなぎ)川水路をつくったのを始まりに、運河の街となる。のちに木場が置かれて商業地として栄え、水辺に並ぶ材木商らが財を成した。明治維新ののち、政府は小名木川沿いにセメント工場を設立。関東大震災以降急速に、工場地帯へと変貌(へんぼう)を遂げる。

 近年街には、現代アートの風が吹く。1995年、東京都現代美術館が開館。清洲橋の近くには、現代アートの代表的な複合ギャラリーが中央区から移転した。都心に比べれば家賃が安いこともあり、空き店舗を利用した個性的なギャラリーも増えつつある。

 深川資料館通り商店街が旧薬局で運営する文化拠点「深川いっぷく」マネジャーの白浜万亀さん(43)は9年前にこの地に移り住んだ。「当時はアートの薫りはなかったけど、商店街の人たちは、個性が強くて精神的なゆとりがあると感じた」。街がふっくらとした受け皿であることに魅了された。

 かつては平賀源内や松尾芭蕉などの異能な人々も住んだ街。新しいものを面白がる江戸っ子の水脈が、次世代の文化の芽をはぐくむ。(早川由紀美)

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