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【望 〜都の空から】

秋風(3)多摩センター 新興都市も成熟期

四季折々の豊かな自然と都市構造が調和した多摩センター。間もなく街全体が紅葉に彩られる=東京都多摩市上空で、本社ヘリ「おおづる」から(淡路久喜撮影)

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 40年前は木々に覆われた丘陵地帯が一転、コンクリートの団地群へと変貌(へんぼう)した。多摩丘陵で本格的な宅地造成が始まり、多摩ニュータウンの一角に住民が入居し始めたのは1971年。鉄道が延び、次々と新しい建物ができた。

 現在の多摩センター駅の近くに生まれ育ち、町役場時代から多摩市役所に勤めている小泉常雄さん(60)は「駅ができる前はバスが1時間に1本だけ。田んぼと畑と山だけの村だった。気付いたら山が一つ消えているような勢いだった」と話す。スタジオジブリの「平成狸合戦ぽんぽこ」は、この巨大開発をモデルに、人間とタヌキの攻防を描くアニメだ。

 しかし街の勢いは、住民の高齢化とともにしぼむ。早期に開発された地域では学校の統廃合が進み、建物は老朽化し、空き家が増えた。重松清氏の小説「トワイライト」には、そんなニュータウンの様子が、中年を迎えた人々の哀愁とともに表現されている。それでも今年、諏訪2丁目団地の建て替えが決議されるなど、未来を見据えた計画がようやく動き始めた。

 来年は入居開始から40年になる。街は成熟し、樹木は大きく育った。例年通りなら11月下旬には名物メタセコイアの並木道が色づく。 (高橋知子)

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