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【望 〜都の空から】

東京湾 未来に「江戸前」を

羽田空港を飛び立ったジェット機が東京スカイツリーの上方に。二つのタワーが見守る江戸前の海にも春の訪れが=東京湾上空で、本社ヘリ「おおづる」から(河口貞史撮影)

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 冬の東京湾は深い藍色をしていた。白い航跡を描いて、船が行き交う。

 空気の澄んだこの時期、東京湾口から、はるか遠いスカイツリーや東京タワー、林立する高層ビルを視界に入れることができる。

 成長する大都市は、地上に収まりきらなくなり、お台場、ディズニーランド、アクアライン、羽田空港と、巨大構造物が湾内に造られた。

 海の上からは分からないが、海中では、大きな変化が起こっているらしい。

 東京・湯島ですし店を営む大谷正行さんは「ここ数年で東京湾から消えたネタが二つある。アオヤギとシャコだ」と言う。かき揚げにも使うアオヤギ(バカ貝)は、「東京湾のものは香りが違う」と大谷さん。シャコも小柴(横浜市金沢区)のような名の知られた産地があるが、不漁に悩んでいる。

 穴子やコハダは健在だ。しかし江戸前の魚介類は一つ一つ、いつの間にか姿を消しているようだ。埋め立てが進んだためか、外来種のせいか、自然の周期なのか、原因は分かっていない。

 2月半ばになると、キーンと張り詰めた空気は少しずつほぐれていく。この先も東京が自然の恵みを享受できる都市であってほしい。 (吉田薫)

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