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【望 〜都の空から】

東京スカイツリー 江戸の熱気 再び

澄み切った下町の空に抜き出る東京スカイツリー。都心方向に目をやれば、かなたに富士山が顔を出す=本社ヘリ「おおづる」から(中嶋大撮影)

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 江戸時代に「川向こう」と呼ばれた隅田川の東側は自然豊かな景勝地だった。川岸には桜並木が延び、北の方角には筑波山が見渡せた。

 明暦の大火(1657年)が、観光化に拍車をかけた。隅田川西側からの避難路として整備された両国橋の橋詰めには大火の犠牲者鎮魂のため回向院が建立された。境内では勧進相撲が開かれ、周辺はからくり細工などの見せ物小屋が軒を連ねた。

 明治以降、工場や庶民の住宅が密集するようになり繁華街の印象は薄れた。だが、そんな地に今年5月、「東京スカイツリー」が開業する。大型商業施設も併設される。長い歳月を経て「東」が再びレジャースポットとして復活するのだ。

 年間2500万人が見込まれる施設への来場者をいかに街に呼び込むか。墨田区観光協会は江戸期以来の歴史を売りにしようと考える。時代小説「鬼平犯科帳」の舞台になった寒月六間堀の跡などを巡る街歩きツアーを企画し、盛況を博している。

 六間堀近くに住む坂本政弥さん(86)は「住民がもっと街に目を向けるようになってほしい。街に愛着を持ち、外から来た人に魅力を伝えてほしい」と願う。天空を貫くツリーは、その足元で歴史の地層も掘り下げる。 (小野沢健太)

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