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【望 〜都の空から】

江の島 天女伝説の「聖地」

マリンスポーツや海水浴客でにぎわう湘南海岸。夏色に染まった海に江の島が浮かぶ=本社ヘリ「あさづる」から(圷真一撮影)

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 1500年前−。湘南には五つの頭を持つ竜がすみ、洪水や山崩れを起こしては人々を苦しめた。そこに美しい天女が舞い降りた。天女は自分に恋心を抱いた竜を諭し、悪行をやめさせた。天女降臨のとき、波間に姿を現したのが江の島という。

 江島神社に伝わる縁起である。天女とは弁財天のこと。弁財天信仰が盛んになった江戸時代に参拝者でにぎわう。その風光明媚(めいび)は浮世絵の題材にもなり、行楽地として発展する。

 年配者や家族連れの多いイメージがあったが、最近、これまであまり見かけなかった若者らが目立ち始めた。4月から深夜に放送されたテレビアニメ「つり球」がきっかけだ。江の島で釣りをする高校生らの青春ストーリーの舞台が、新たな観光スポットとなった。

 地元の藤沢市観光課職員の小林智成さんは「いま、まさにブームといった感じです」と声を弾ませる。観光情報誌で特集が組まれ、しゃれた飲食店のオープンも相次ぐ。客足が落ち込んだ東日本大震災の影響からも立ち直ったようだ。

 震災後、市は大津波の発生を想定して、避難場にもなる広場を島の頂上部に整備した。災厄から人々を守った天女のような存在になれればよいが。 (加藤木信夫)

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東京新聞フォトサービス

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