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【望 〜都の空から】

多摩森林科学園 楽園守る 美と心

多摩森林科学園を彩る多種多様なサクラ。隣接する武蔵陵墓地もソメイヨシノなどが満開だ=本社ヘリ「おおづる」から(坂本亜由理撮影)

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 八王子市のJR高尾駅から坂道を上る。標高差50メートル、8ヘクタールの広大な敷地に、180種類のサクラが1500本ほど植えられている。独立行政法人森林総合研究所が運営する国内随一のサクラ研究拠点だ。

 前身は1921年に旧宮内省が設置した林業試験場で、サクラ植樹は高度経済成長で公害が深刻となった60年代、種を保存するために本格化し、全国の団体や個人から集めた。品種が多いため3月下旬から1カ月間は、常に園内のどこかで花が咲いている。

 野生のサクラは10種類しかない。吉丸博志園長は「サクラの品種改良をしたのは日本だけです」と話す。美にこだわった先人たちの思いが、千差万別の色や形を生み出した。DNA解析技術の進歩で、同一品種と思われていたものが、別品種だったといった新たな発見もある。長年にわたって蓄積した開花時期のデータは、気候変動の影響を知る重要な指標でもある。

 心を込めた園内整備で、サクラ以外にも数多くの動植物が集う「楽園」となっている。サクラ以外の樹木は500種類、チョウは70種類の生息を確認済み。カワセミなど野鳥類も姿を見せる。 (小松田健一)

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