東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > TOKYO発 > 望 〜都の空から > 記事

ここから本文

【望 〜都の空から】

大島 水都の面影を今に

荒川と旧中川に沿うように大島小松川公園。マンション住民の憩いの場だ=本社ヘリ「おおづる」から(潟沼義樹撮影)

写真

 向島やら京島やら。東京には「島」がつく地名が多い。その一つが江東区の大島。かつて亀島といわれていた現在の亀戸の南に、大きな島があったからだといわれている。ただ、島といっても遠浅の海にわずかに顔を出した土砂の堆積だったようだ。

 この湿地帯に徳川家康が運河を掘った。幕府を開く前のころだった。新しい都市のための物流ルートが必要だった。利根川や江戸川水系と直結し、中川と隅田川をつないだ小名木(おなぎ)川は、江戸に網の目のように整備される水路の玄関口となる。

 通行を取り締まる「番所」があった歴史にちなみ名付けられた番所橋に立ってみた。一直線となった川の先に江戸時代からの商都・日本橋の超高層ビル群が見える。「この光景こそが川の果たしてきた役割を象徴的に伝えている」。中川船番所資料館次長の久染健夫(ひさぞめたけお)さん(59)が言う。

 大島は江戸っ子の食を支える近郊農地となった。明治から高度経済成長期までは工場が立ち並んだ。いまはマンションと公園だ。ビジネスマンたちを、旧中川の上にホームがある地下鉄駅から都心のオフィス街へ運んでいる。 (浅田晃弘)

写真
 

東京新聞フォトサービス

東京新聞フォトサービス

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報