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【栃木】

ラムサールナマズ 環境に優しい池で大きく育つ 農家が養殖に成功

自ら育てたナマズを手にする松本さん=小山市で

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 小山市で農業を営む松本上(はじめ)さん(68)が市農政課と協力し、水田を転用した池でナマズを養殖している。5月に放流した稚魚は40センチほどに成長し、今月に入って水揚げを続けている。市は「ラムサールナマズ」と命名し、「新たな『おやまブランド』として広めたい」と期待。23日から「道の駅思川」で、ナマズを使った天ぷらや団子などを販売する。(吉岡潤)

 二〇一二年七月、国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約に登録された渡良瀬遊水地がある同市。条約で「湿地の賢明な利用」がうたわれていることから、市は「環境にやさしい農業」を推進している。

 その一環として普及を図っているのが、稲刈り後、冬も田に水を張る農法「ふゆみずたんぼ」。雑草の成長が抑えられ、除草剤や農薬が不要となる。多くの虫やカエルがすむことで野鳥も集まり、生物多様性の点で優れているとされる。

 市が支援し、農家十四戸がこの農法で無農薬・無化学肥料の米作りに励んでいるが、一般的な農法より収量が減る。そこで収入を補う手だてとして市が導入したのが、高級食材として取引される淡水魚ホンモロコの養殖。一三年に農家への支援を始め、現在は三戸が取り組む。

 新たに目を付けたのが、「高たんぱく・低脂肪でウナギに代わる食材」として注目されているナマズ。ホンモロコも手掛ける松本さんが「何事も挑戦」と手を挙げ、十アールの養殖池を造成し、二万匹の稚魚を放流した。ナマズの生態に詳しい市農政課の森晃さん(29)が指導役を務める。

 「本当に育つのかなと思ったけど、こんなに大きくなるとは」と松本さん。「今後、水揚げ量を増やして、みんながやってみるかと思ってもらえるようにしたい」と力が入る。市は道の駅で加工品の販売を続ける一方、市内料理店など販路拡大を目指す。

 二十三日は午前十時から松本さんや森さんの報告があり、宇都宮大の大森玲子教授が「ナマズの料理・栄養的価値」と題して講演。同十一時半〜午後三時に天ぷらなどを販売する。

 

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