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【栃木】

愛宕塚古墳で墳丘囲む2重の埴輪列 茨城大、学芸大が調査

土塁で確認された円筒埴輪の列。円筒の底の部分だけが残っている=壬生町で

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 壬生町の国指定史跡「愛宕塚古墳」で、前方後円墳を大小の埴輪(はにわ)が2重に取り囲んでいる状態が良好な状態で残されていることが、茨城大と東京学芸大の発掘調査団の調査で分かった。東京学芸大の日高慎(しん)教授(49)は「今回のような状態で残されているケースは全国的に珍しく、埴輪の使われ方や全体の数など6世紀代の古墳の基本構造を知る上で貴重」と評価している。 (小川直人)

 古墳の本体にあたる墳丘部と外側の土塁上で規格の違う埴輪列があるのは、大阪府高槻市の「今城塚古墳」でも確認されているが、全国的に例は少ないという。調査団が八月に発掘を始め、実態が解明されてきたため、町教育委員会が五日発表した。

 古墳は六世紀後半に造られたとされ、墳丘部は全長約八十二メートル。墳丘部の周りに溝があり、その外側に土塁がある。墳丘部から外側に向かって幅一メートル、長さ数十メートルの溝(トレンチ)を四本掘った今回の調査で、土塁の外側にも溝があり、二重の周溝を備えた古墳であることが初めて確認された。

 埴輪の列は墳丘の平たんな部分と、周溝の外側の土塁に計二列あった。墳丘部では、直径約二十五センチで高さ五十センチと推定される円筒埴輪が立った状態で出土。それぞれのトレンチに連なって並んでいたことから、墳丘全体を囲んでいたと推定される。

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 外側の土塁上では、墳丘部より大きい直径約三十五センチ、高さ推定八十センチの円筒埴輪の列が見つかった。内側には小さな埴輪が、外側には大きな埴輪が整然と並んでいたとみられる。

 墳丘部の斜面表面に石垣のように「ふき石」が並んでいたことも判明。ふき石は装飾の要素が強い。二重の周溝や埴輪列の存在などから、調査団は「地位の高い人物の古墳と考えられる」と分析している。

 九日午前十時と午後一時半の二回、現地説明会が開かれる。事前の申し込みは不要。駐車場は東雲公園や車塚古墳などにある。問い合わせは、町歴史民俗資料館=電0282(82)8544=へ。

 

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