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【栃木】

<衆院選>舌戦スタート 候補16人思い訴え 継続か転換か

 安倍政権の四年十カ月を問う衆院選が公示された十日、県内では、すでに出馬を表明していた十六人が五つの小選挙区に立候補を届け出た。安倍晋三首相の突然の解散表明とその後の野党再編で、ようやく臨戦態勢を整えた陣営もある中、十二日間の選挙戦の火ぶたが切られた。安倍政権を継続するのか、希望の党などの新勢力に転換するのか。改憲や消費税増税、栃木をはじめとする地方の活性化などもテーマに、論戦が交わされる。候補者たちは初日から地元のあちこちを精力的に回り、自らの思いを訴えた。

◆初日の1区の候補 上から届け出順

 「県都」宇都宮市などを選挙区とする1区の候補者4人は、有権者に主張を伝えるため、初日から街を走り回った。駅前、ショッピングセンター、交差点。さまざまな場所でマイクを握り、選挙戦が終わるまで一秒たりとも無駄にしまいと声を張り上げた。

◆助け合う社会目指す 渡辺典喜さん(無・新)

 宇都宮市陽東の事務所前で出発式に臨んだ。安倍政権の経済政策アベノミクスを挙げて「一部の裕福な人たちを生んだが、栃木や地方では、実感を得られている人はあまりいないのが現状だ。『オールフォーオール(みんながみんなのために)』の旗を立てる」と声を張り上げた。

 当初は民進党公認で出馬するはずだったが、野党再編の流れの中で、無所属で挑むことに。「オールフォーオールはもともと民進党が掲げていた。残念ながら民進党からの出馬はかなわず、無所属での挑戦となるが(掲げる)旗は何一つ変わらない」と続けた。「厳しい選挙は承知している。市民のお支えが頼り。よろしくお願いします」と頭を下げ、支援者から拍手と声援を受けた。

 社会福祉の姿である「中福祉、中負担」の持論に触れた上で、選挙戦の争点の一つとなっている消費税増税の是非については「10%へ上げることはやむを得ない。その分は福祉に、特に子育て世代が子どもを育てやすい環境にするために使うべきだ」と主張した。「いがみ合う社会ではなく、信じ合い、助け合う社会にしたい」と目指すべき社会像も語った。 (北浜修)

◆2大政党制の確立を 柏倉祐司さん(希・元)

 宇都宮市京町の事務所前で出発式に臨んだ。支援者らに「森友・加計問題がありながら、自民党以外に任せられる政党がないこの状況を何とかしなければならない」と二大政党制確立の必要性を訴えて「お互いが緊張感を持って、政策で競い合う。悪いことがあれば浄化作用も働く。それができるのが希望の党だ」とアピールした。

 小池百合子代表のポスターが掲げられた事務所前に立ち、白いワイシャツを腕まくりして党のカラーである緑の文字のタスキを肩に掛けて訴えた。

 「しがらみのない政治」も強調。「国民のためと言いながら、既得権やしがらみの方ばかりを向いている議員はいらない」と宣言すると、「その通り」と支援者から声を浴びた。

 医師の立場でライフワークとする医療政策にも触れた。「三カ月で病院を変わる入院制度をなんとか改めたい。在宅医療で困っている家族の負担を取り除きたい」

 演説を終えると、支援者たちに駆け寄って一人一人と握手。宣伝カーに乗り込むと「しっかりと訴えてきます」と声を上げ、大きな拍手で見送る支援者らに手を振った。 (小川直人)

◆政治の原点立ち戻る 船田元さん(自・前)

 宇都宮市簗瀬町の交差点で街頭演説した。野党などから批判を浴びている「森友・加計問題」を念頭に、「国民の信頼なくして政治はできない。原点に立ち戻って政治を行うことを心掛けたい。自民党内部で、良いことは良い、悪いことは悪いと言える議員として、これからもがんばっていきたい」と切り出した。

 多くの車が行き交う中、日本が直面する課題に朝鮮半島情勢と人口減少を挙げた。北朝鮮に対しては「国際社会と協調して核、ミサイル開発を断念させる。軍事力に頼らず、各国と力を合わせていく。自民党は日本の平和を守り抜く」と語気を強めた。

 人口減少社会の到来を見据えて「若い人々のための社会保障制度に取り組む。子育て環境の改善や高等教育の無償化などにも力を尽くしていかなければならない」と声を上げ、少子化対策や若者の教育環境の充実を図る決意を見せた。

 選挙戦の構図を一変させた野党再編にも触れた。「野党第一党の民進党が消えてしまった。当選するために党を変えてしまう人が大勢いる。この人たちに日本や栃木1区を任せるわけにはいかない」とボルテージを上げた。 (北浜修)

◆戦争する国にさせぬ 青木弘さん(共・新)

 宇都宮市のJR宇都宮駅前で、比例代表の候補らとともに街頭演説した。安倍政権の下で施行された特定秘密保護法や安全保障関連法、共謀罪の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法に言及し「憲法九条を持つ日本を戦争をする国にするため大きく右にかじを切った出来事。絶対に許すわけにはいかない」と厳しく断じた。

 今回の臨時国会冒頭の衆院解散を「野党が開催を求め続けたのに三カ月も棚上げし、開いたと思ったら解散。森友・加計学園の疑惑隠しと言わざるを得ない」と批判。「日本は安倍首相の私物ではない。この選挙で審判を下そうではないか」と訴えた。

 「安保法制を野放しにしたら、栃木県からも自衛隊員が武器を持って海外に派遣され、米国と一緒に戦争をすることになる。総選挙は安保法制を廃止にする絶好の機会だ」と主張。自民党などによる憲法改正の動きにも触れて「自衛隊を明記すれば、無制限な海外派兵につながる」と改憲反対の立場を明確にした。

 「とめよう戦争」「ストップ消費税10%」のプラカードを掲げた支援者から拍手を浴び、大きく手を振って応えた。 (小川直人)

 

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