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【栃木】

周囲を囲む埴輪復元 壬生の愛宕塚古墳で町教委

復元された円筒埴輪を解説する小森さん。手前の二つが土塁上で見つかった大きい埴輪=壬生町で

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 壬生町教育委員会は十七日、同町の国指定史跡「愛宕塚古墳」で出土した埴輪(はにわ)を復元して公表した。これまでの発掘調査で、前方後円墳を大小の埴輪の列が二重に取り囲んでいる全国的に珍しい様式が明らかになっていたが、復元によって埴輪の大きさや形状が詳しく分かった。 (小川直人)

 愛宕塚古墳は六世紀後半に造られたとされる前方後円墳で、古墳の本体にあたる墳丘部の全長は約八十二メートル。墳丘部を囲む周溝の外側に土塁がある。これまでの発掘で、墳丘部に円筒形の小さな「円筒埴輪」の列、土塁の上に大きな円筒埴輪の列が見つかった。配置の状態から、それぞれ二十〜三十センチの間隔で古墳を取り囲むように並べられていたと推定される。

 発掘された埴輪は大小十五本。破片をつなぎ合わせるなどしてこのうち五本を復元した。墳丘部で見つかった円筒埴輪は高さ五十〜五十六センチで底径は約二十センチ。これに対して、土塁上の埴輪は高さ七十三〜七十八センチで底径は約三十センチと一回り大きかった。

 土塁上の埴輪は外周に四本の帯がある。全体に赤茶色で、上部が白く塗られていることも分かった。墳丘部の埴輪は黄土色で、色にも違いがみられた。

円筒埴輪とともに展示される「盾持ち人埴輪」(左)など

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 同町の城址(じょうし)公園ホールで記者会見した壬生古墳群調査整備委員会の小森哲也副委員長(62)は「規格の違う埴輪の列の存在が明確になったのは貴重だ。埴輪の造られた時期や窯が違うなどの可能性がある」と指摘。外側の列の埴輪が大きい点について「びっしりと並べられており、これより先に入るなといった結界のような意味があったのではないか」と分析した。

 円筒埴輪は二月四日から二十一日まで、同町の稲葉地区公民館で開かれる「みぶ愛宕塚古墳出土はにわ展」で初公開される。円筒埴輪だけでなく、さやに収められたやりを表すとの説がある「石見(いわみ)型埴輪」や「盾持ち人埴輪」など、今回の発掘で見つかったほかの埴輪も展示される。

 町教委は、石室の位置や墳丘の頂上部の埴輪群などの確認のため調査を続けるという。

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