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【栃木】

空いた町有地を活用 那須町での除染土 実証事業正式発表

実証事業が実施される広場のテニスコート跡=那須町で

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 東京電力福島第一原発事故後の除染で生じた土(除染土)の処分を巡り、那須町で埋め立ての安全性を確かめる実証事業をすると、環境省が三十一日、正式発表した。町は実施場所が現在使われていない町有地であることから、周辺住民に説明した上で、事業への協力を決めたと明らかにした。処分の問題が前進すると期待している。(小川直人)

 町によると、昨年九月に環境省から協力の打診があった。町は、同町伊王野の町有地で、伊王野山村広場内にある約千二百六十平方メートルのテニスコート跡地なら実施できると判断し、周辺住民約百七十世帯に回覧で事業内容を説明。目立った反対はなく、昨年末、環境省に協力することを伝えた。

 この場所では元々、除染土約三百五十立方メートルが保管されている。事業ではこの除染土を使う。

 町内で保管されている除染土は八千五百七十四カ所に約二万三千七百立方メートル(昨年九月末時点)あり、事業に使われるのはごく一部。町環境課の担当者は「実証手法はこれまでの知見から安全性に問題はない。処分方法の安全性が担保されることは、集積処分に向けて前進となる」と期待を寄せる。

 山田正美副町長は「実証事業で現時点での正確なデータが示されるため、保管に関係している町民の当面の安心につながると思う。国には町が取り組む放射能対策全体にさらなる支援を求めたい」と話した。

 県によると、県内では昨年九月末時点で、那須町のほか六市町の約二万四千カ所に、約十一万一千立方メートルの除染土が一時保管されている。小中学校や公園などの公共施設に加え、住宅の庭や民間事業所の敷地にもある。袋詰めした後、遮水シートで覆い、さらに盛り土をして埋められている。

 保管量が最も多いのは、那須塩原市の約六万四千八百立方メートル。次いで那須町の約二万三千七百立方メートル、日光市一万二千百立方メートル。残る四市町は、多い順に大田原市、矢板市、塩谷町、鹿沼市となっている。

 県はこれまで、処分方法の早急な基準作りを環境省に要望してきた。事業に協力した那須町に除染土の処分が集約化されるなどの懸念に対し、県廃棄物対策課の担当者は「あくまで実験場のフィールド。処分手法が安全ということになれば、各市町でそれぞれ処分する動きが広がることにもなる」と話した。(原田拓哉)

 

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