東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 栃木 > 記事一覧 > 2月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【栃木】

記録作家・故林えいだいさん追った映画 「抗い」佐野で11日上映会

取材中の林さん=(C)RKB毎日放送

写真

 足尾鉱毒事件に関するルポルタージュなどを残し、昨年9月に83歳で死去した記録作家の林えいだいさんを追ったRKB毎日放送(福岡市)のドキュメンタリー映画「抗(あらが)い 記録作家 林えいだい」(西嶋真司監督)の上映会が11日、佐野市中央公民館で開かれる。佐野市出身の政治家で足尾鉱毒事件の解決に奔走した田中正造を研究している市民団体「田中正造大学」が企画した。 (吉岡潤)

 林さんは福岡県生まれ。三十七歳で北九州市役所を退職してフリーの記録作家に転じた。炭鉱で知られた同県の筑豊を拠点に公害や炭鉱労働、朝鮮人強制連行など歴史に翻弄(ほんろう)された人々を見つめ、徹底して関係者の証言を集めて事実に迫った。二〇〇七年の平和・協同ジャーナリスト基金賞などを受賞している。

 学生時代に正造の生き方に強く影響を受けた。一九七〇年から一年二カ月かけて足尾鉱毒事件の現場などを訪ね歩き、七二年に著書「望郷 鉱毒は消えず」を出した。同書で「全国の公害問題のほとんどすべてが足尾に集約されているともいえる」と記している。

 「抗い」は二〇一六年製作。林さんががんと闘いながら、太平洋戦争末期に起きた旧日本軍の重爆特攻機放火事件で銃殺された朝鮮半島出身の特攻隊員は民族差別による冤罪(えんざい)だったのではないかと考えて真相に迫っていく姿が描かれている。昨年、平和・協同ジャーナリスト基金賞(大賞)を受けた。

 「田中正造大学」事務局長の坂原辰男さんは「正造は現場で闘った人で、正造に学んだ林さんも現場主義だった。林さんを通じて正造が見えてくる」と話す。

 午後一時半開始。会費千円。プロデューサーの川井田博幸さんが映画の製作された経緯のほか、「林えいだいと筑豊」と題して解説する。問い合わせは、坂原さん=電090(2636)8233=へ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報