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【栃木】

浜田の登り窯がつなぐ益子・笠間 益子参考館であすから87作家作品展

チームを組んで行われた窯だき

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 益子焼とそのルーツの笠間焼(茨城県笠間市)の陶芸家八十七人が、益子焼の人間国宝・浜田庄司(一八九四〜一九七八年)の登り窯で一斉に焼いた作品を展示するイベントが十七、十八両日、益子町益子の浜田庄司記念益子参考館で開かれる。浜田の死後、使われていなかった登り窯に再び火を入れる「復活プロジェクト」の一環。同館は両産地の交流を通じた陶芸文化の継承に期待を込める。 (原田拓哉)

 同館の敷地内にある登り窯は、二〇一一年の東日本大震災で、展示室の石蔵などとともに大きな被害を受けた。同館は再建のために基金を設立し、幅広く寄付を呼び掛けたところ、国内だけでなく、世界の浜田ファンからも支援の手がさしのべられた。長さ十六メートル、幅五メートルで八部屋の大規模な登り窯などがある建物は一三年に修復された。

 登り窯の再建という「震災からの復興」をアピールしようと、同館が一五年に「復活プロジェクト」と銘打ち、約四十年ぶりに窯に火を入れた。地元の陶芸家や中学生たちが参加した。

 今回はプロジェクトの第二弾で、三年ぶりの火入れとなった。益子と笠間のさまざまな年代の陶芸家が集まった。同館によると、最近では電気窯、ガス窯が主流で、益子にある四百カ所の窯元のうち、登り窯を構えるのは少数派。再建された登り窯は大規模のため、夜通し行われる窯だきに向け、若手の窯元十人がチームを組んだ。

 一月下旬から、窯の湿気を取って温める空だきが始まり、作品を入れた本焼き、作品を取り出す窯出しを経て、約六千点が完成した。一連の工程は一般公開され、迫力ある様子に、アマチュア写真家らも数多く詰め掛けたという。

 十七、十八日のイベントは「登り窯祭」として、第二弾の最後を飾る。八十七人の陶芸家たちが浜田の登り窯から生まれた作品を中心に、代表作を一点ずつ持ち寄る。音楽グループのライブやフードコートの出店もある。

 浜田の孫で同館の浜田友緒館長(51)は「八十七人が一つの窯元に集まるというのは、本当に異例のこと。益子と笠間の作家たちの個性的な作品に触れてほしい」と話している。

 

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