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【栃木】

灰野文一郎の画業たどる 宇都宮美術館で100点集め回顧展

那須の山々を描いた作品などが並ぶ灰野文一郎の回顧展=宇都宮市の宇都宮美術館で

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 那須連山の雄大な自然を数多く描いた宇都宮市ゆかりの洋画家灰野文一郎(はいのぶんいちろう)(一九〇一〜七七年)の回顧展が、同市長岡町の宇都宮美術館で開かれている。初期から晩年までの作品約百点を展示し、灰野の画業を振り返る。四月十五日まで。

 新潟県柏崎市に生まれた灰野は、父親の仕事の関係で北海道小樽市で育ち、旧小樽商業学校に在学中、後にプロレタリア作家となる小林多喜二らと絵画サークルで油彩画を制作した。

 明治大を卒業後、旧宇都宮市立宇都宮商業学校、作新学院で教壇に立ち、広告、ポスターなどの商業美術の教育にも力を注いだ。

 昭和初期から美術団体「白日会」などに加わり、宇都宮市の市街地や近郊の大谷、古賀志山など身近な主題をモチーフにした。

 戦後は、那須の山々を中心に、高原山、日光の風景などを数多く描いた。雄大な山とその裾野を、広がる空と流れる雲の下に表現した。その雲は「灰野の雲」と呼ばれ、生き物のように躍動感があふれる。

 今回の回顧展では、小樽時代の出発点から、那須の作品を多く描くようになるまでの変遷を、時代を追って紹介している。

 学芸員の福島文靖さんは「彼は『那須の山』で広く知られるが、回顧展では、いかにして『那須の山』が生まれてきたのかを感じてもらえれば」と話す。

 毎週月曜と三月二十二日が休館。入場料は一般六百円、大学生・高校生四百円、小中学生二百円。 (原田拓哉)

 

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