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【栃木】

「旧南間ホテル」宿泊施設に 益子町が改修、来春開業 

益子町に移築された旧南間ホテルの建物。改修工事が進められている(益子町提供)

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 天皇陛下が皇太子だった終戦時に滞在され、玉音放送を聞いた奥日光の旧南間ホテルの建物が二〇一九年春、四十年以上前に移築された益子町で、宿泊施設としてオープンする。建物を所有する町がすでに改修を始めており、「天皇陛下が終戦を迎えたという歴史を踏まえ、単なる宿泊施設でなく、平和を考えるきっかけになる施設にしたい」と構想する。(原田拓哉)

 天皇陛下は、学習院初等科時代の一九四四年夏から、日光の田母沢御用邸に学童疎開していた。戦局の悪化により、四五年七月、奥日光の湯元温泉に移り、南間ホテルの和室で放送を聞いたという。ホテルには三カ月ほど滞在した。

 南間ホテルは後に廃業し、七三年に益子町の窯元「つかもと」が譲り受け、敷地内に移築した。当初はホテルとして営業し、八〇年に「栃の葉国体」が県内で開催されたときには、天皇、皇后両陛下も立ち寄られた。

 つかもとは八六年にホテル事業から撤退し、「平成館」に名を変え、イベント会場として使ってきた。二〇一六年には「地域の活性化に役立ててほしい」と町に寄贈した。

 建物は一八八二年ごろに建設され、木造二階建てで、延べ床面積は約六百平方メートル。窓の外側に設置された赤い欄干に特徴がある。

 町はすでに改修工事などの整備を進めている。来館者が平和について考えられるように、終戦時のころの資料などを展示する「平和のギャラリー」の整備も計画している。二〇一八年度予算案を含め、総事業費は約二億円を見込む。

 町観光商工課担当者は「近代的なホテルではなく、当時の面影を残した昔ながらの風情を感じる施設になれば」と話す。

 

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