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【栃木】

木村昇吾さんがクリケット挑戦 佐野、東京で練習 夢はトップリーグ

力強いバッティングフォームを披露する木村さん=佐野市で

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 プロ野球の広島などでプレーした木村昇吾さん(37)がクリケットに転向し、日本初のプロ選手を目指して佐野市や東京都内で練習を重ねている。「いずれインドやオーストラリアのトップリーグで活躍したい」と意欲をみなぎらせている。 (吉岡潤)

 木村さんは昨年十月、西武から戦力外通告を受け、翌月、十二球団合同トライアウトに参加した。「まだやれる」という自信に反して、声はかからなかった。そんなときに、クリケットへの誘いが耳に届いた。

 クリケットは英国発祥。攻撃と守備に分かれ、投げた球を打つ点が野球と共通している。インドやパキスタン、オーストラリア、南アフリカなど英連邦諸国で人気があり、世界の競技人口はサッカーに次いで多く、トップ選手の年収は三十億円を超えるという。

 日本クリケット協会(JCA)の宮地直樹事務局長(39)によると、日本プロ野球選手会が「選手のセカンドキャリア」として関心を寄せ、JCAは「興味を持つ選手がいたら、教えてほしい」と選手会に伝えてあった。

 知人を通じて誘われた木村さんは「やってみよう」と即断。妻のあずささん(38)も「面白そうじゃない」と賛同してくれた。自宅がある都内からクリケット用のグラウンドがある佐野市に通う日々が始まった。

 やってみると、ファウルゾーンがなく、バウンドした球を打つなど「野球と似て非なるもの」と知った。「できないこともある。それが活力になる。野球選手として積み上げてきたものをどうクリケット仕様にしていくか。新鮮」

 国内の競技人口は約三千人。宮地さんは「レールがない世界に飛び込んでくるチャレンジ精神がすごい。他のクリケット選手の刺激になるし、クリケットを多くの人に知ってもらえる。野球選手のセカンドキャリアの道が開ければ素晴らしい」と期待する。

 今月中旬に市内で開かれた選考会に参加し、日本代表強化選手団二十人に名を連ねた。木村さんは「踏み出さなければ、到着もしない。一歩ずつ進んでいく」と語る。

<きむら・しょうご> 1980年、大阪府生まれ。尽誠学園高(香川県)3年の夏に甲子園出場。松坂大輔投手(中日)と同学年の「松坂世代」。愛知学院大に進み、愛知大学野球で遊撃手としてベストナインに5度選ばれる。2003年に横浜入団。広島(08年〜)、西武(16年〜)に在籍し、通算15年間で733試合に出場した。

「プロリーグで活躍したい」と意欲を見せる木村さん

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◆クリケットのまち 専用競技場も完成

 佐野市はクリケットを活用した地域活性化に取り組んでおり、「クリケットのまち」をうたう。JCAが二〇〇八年に競技普及の重要拠点として同市を選び、一〇年に本部事務局を市内に構えた。一一年には市内企業や市民らによるサポータークラブが誕生。渡良瀬川河川敷のクリケット場に加え、旧田沼高校跡地に国内初の国際規格に適合した専用競技場も完成し、二十九日に竣工(しゅんこう)式が開かれる。

 

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