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【栃木】

明治期の「栃木県全図」など歴史資料2772点寄贈 佐野吉沢慎太郎さん、県立文書館へ

資料の「栃木県全図」を宇田教育長(左)に手渡す吉沢さん=宇都宮市で

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 県教育委員で吉沢石灰工業社長の吉沢慎太郎さん(69)=佐野市在住=が十二日、個人で所有する江戸後期からの歴史的資料(古文書)二千七百七十二点を県立文書館に寄贈した。近代栃木県の産業を支えた石灰業の事情などを知る上で貴重なものがあり、同館は八月にも一般公開する予定。 (北浜修)

 吉沢家は江戸期には酒造業、明治以降は石灰業を営んだ旧葛生町(現佐野市)の地域の名家として知られる。吉沢慎太郎さんは十六代目という。

 吉沢さんと同館によると、県教育委員会や同館は、吉沢家伝来の古文書を過去四十年ほどにわたり調査してきたが、多数にのぼったことから、吉沢さんは同館に寄贈することにした。

 資料は江戸後期から昭和に至り、特に県産業を支えた石灰業や輸送関連の資料が豊富にあるという。

 十二日、宇都宮市の県教委事務局で寄贈式があり、吉沢さんは、主な資料などを宇田貞夫教育長に手渡し「いずれは寄贈したいと考えていたので感慨深い」と話した。

 資料の中で目を引くのは、一九〇四(明治三十七)年刊行の「栃木県全図」。吉沢さんは「石灰を運ぶ県内の産業鉄道がすべて出ている。現在ではほとんどが廃線になっているが、鉄道ファンや廃線跡を訪れる人々には興味深いのではないか」と解説した。

 同館は資料を整理し、八月にも一般公開する予定で、山本訓志館長補佐は「輸送も含めて県内の石灰業振興の様子がよくわかる重要な資料が含まれている。多くの方に見てほしい」と話している。

 

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