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【栃木】

<小森信道の東奔西走 自転車レース取材記>監督の役割 現場責任者兼ツアコン

Jプロツアー開幕戦で作戦を話し合う宇都宮ブリッツェンの清水裕輔監督。監督本来の役割以外に求められる仕事も多い=2月24日、沖縄県で

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 自転車ロードレースの宇都宮ブリッツェンの取材を始めて、今年で八年目。チームに帯同してレースを取材するのも七年目を迎えた。

 この間、それまで取材してきた他のスポーツと自転車ロードレースの競技性の違いで驚くことも多かったが、それ以上に、置かれている環境の違いで驚かされることが多かった。その中でも一番は、監督の役割の違いだ。

 かつて、自分が持っていた監督のイメージといえば、日々のトレーニングメニューを決め、自身の判断とコーチからの情報で出場選手を決断し、試合に臨むというもの。

 スポンサーへのあいさつやイベント出席などはあるが、総じて競技そのものやチーム、試合に集中できる現場の最高責任者というイメージだった。

 しかし、自転車ロードレースチームの監督は、そのイメージとは異なる。

 時には選手をチームカーに乗せ、遠征へと向かう運転手。長距離だと、片道千キロにも及ぶ。

 遠征先に着いてからは、食事をする店の手配、宿泊中に選手が取る補給食やドリンクの買い出しなどマネジャー的役割も担う。宿泊ホテルの予約も、もちろん監督が事前に行う。

 現時点で、自転車ロードレースチームの監督は、現場の最高責任者として勝利への道筋を作る一方で、有能なツアーコンダクターであることも求められるのが一般的だ。

 そうせざるを得ないのは、最小限の現場スタッフしかいないからだし、それは自転車ロードレースが国内ではまだお金が集まらないマイナースポーツであるからこそだ。

 少しでも早い段階で、自転車ロードレースの監督が、本来の役割に集中できるようになること。それが、国内ロードレースが正常に発展している証しにもなる、と感じている。

 

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