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【栃木】

戦争はさみ 異なる画風 県立美術館 世情映す作品紹介

戦争をモチーフにした、清水登之の作品を展示する会場

写真

 大正から昭和にかけ、ニューヨークなどで活躍しながら、異なる半生を歩んだ二人の画家を紹介する企画展「国吉康雄と清水登之(とし) ふたつの道」(東京新聞宇都宮支局など後援)が県立美術館(宇都宮市)で二十八日から始まった。太平洋戦争の時期をはさみ、世情を浮き彫りにする作品が展示されている。 (北浜修)

 同館の杉村浩哉学芸課長によると、国吉は一八八九(明治二十二)年、現在の岡山市に、清水は八七(同二十)年、同じく現在の栃木市に生まれた。ともに若くして渡米し、働きながら美術を学ぶ。一九一七(大正六)年に二人はニューヨークで知り合い、二〇年代にはそれぞれ渡欧し、パリでも作品を残した。

 昭和に入ると、国吉は軍国主義化していく日本に違和感を覚え、昭和初期に一時帰国した以外は生涯を米国で送り五三年に没した。

 清水は昭和の初めに帰国。上海事変の戦場などを取材し、戦争に関連する作品を残したが、終戦の四五年に疎開先だった栃木の生家で病没した。

 展示では、国吉が描く女性が、素朴な姿から、大胆なポーズで物憂げな姿に変わっている様を描く「休んでいるサーカスの女」「バンダナをつけた女」を紹介。

 清水の展示では「突撃」「難民群」など戦争をモチーフにした作品が目を引く。

 杉村さんは「二人の生涯を追いながら、二人がそれぞれの時代で何を考え、何を訴えていたのかを考えながら見ていただければ」と強調している。

 会場では、国吉の油彩画など四十八点、清水の油彩画など三十七点、他に二人にゆかりのある画家の作品二十八点の計百十三点を展示している。

 六月十七日まで。午前九時半〜午後五時。休館日は月曜日(三十日は開館し、五月一日は休館)。問い合わせは同館=電028(621)3566=へ。

 

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