東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 栃木 > 記事一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【栃木】

小中学生ら「足利・愛」結ぶ 商議所建物に2500人のメッセージ 

屋上に広げられた縄の結び目=足利市で

写真

 足利市の足利商工会議所友愛会館の建物を「縄で縛る」というプロジェクトが行われた。市内各所でさまざまな創作芸術の発表や展示を展開する「あしかがアートクロス」(十三日〜六月十六日)の開幕に先駆けたイベント。縄は小中学生らが足利への愛をつづったメッセージの紙をくるんで作られた。一風変わった光景はアートクロス閉幕まで披露される。(吉岡潤)

 「家縛りプロジェクト」は、千葉県市川市のアーティスト松本春崇さん(59)、角田(かくた)良江さん(60)夫妻が二〇一〇年に始めた。松本さんが十字にひも掛けされた古新聞を見て、「家を縛ったら面白いのでは」と考えたのが発端。人々の思いや記憶を結ぶという意味を込め、国内外で民家や学校などに縄をかけてきた。

 四十回目の今回は「つないで結ぶ 足利・愛」がテーマ。松本さんらと市や芸術展実施団体などでつくるアートクロスの実行委員会が協力して企画した。市内の小中学生らからメッセージを募集。約二千五百人が文化や歴史、自然の豊かさなどを誇る気持ちを文章にして寄せた。

 四〜六日、実行委スタッフや足利工業高校産業デザイン科の生徒ら約四十人が作業に参加。松本さんと角田さんを中心に、メッセージが書かれた紙をポリエステル繊維に貼り、総延長約三百八十メートルの縄を結った。最終日に友愛会館屋上から四方の外壁に縄をつり下げ、正面にはちょう結びを表現した結び目を垂らした。

 角田さんによると、高さ約十八メートル、周囲の一辺が約三十五メートルに及ぶ建物は過去最大級。松本さんは「地元の皆さんの盛り上がりが作品に表れ、すごくうまくいった。二千五百人という数の多さが“圧”になり、縄を通じて、みなさんのメッセージが伝わってくる」と満足そうに語った。

 足利工業高三年の浜崎紀子さん(17)は「歴史ある足利の街並みが好き」とメッセージに書き、作業に汗を流した。「大きくてびっくり。アート活動が活発な足利にふさわしく、面白かった」とほほ笑んだ。

 あしかがアートクロスを企画した市地域おこし協力隊員の山下彩華さん(26)は「二千五百人分の熱量が感じられる。アートクロスがいい流れになり、多くの人が新たなアートと出合うきっかけになれば」と話した。メッセージの写しは、十九日まで友愛会館一階に掲示される。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報