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【栃木】

輝く「もったいない」 足利市くらしの会 制服リサイクルで大臣表彰

制服や体操着などが所狭しと並ぶ「制服リサイクルバンク」=足利市で

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 不用になった中学や高校の制服をリサイクルする活動を続ける足利市の消費者団体「市くらしの会」が、消費者庁の2018年度消費者支援功労者表彰で「内閣府特命担当大臣表彰」を受けた。市役所へ報告に訪れた同会の中島功枝(かつえ)会長(69)は「地道な活動に目を向けていただいて、とてもうれしい」と喜びを語った。 (吉岡潤)

 同会は、市の消費生活モニターを経験した主婦らが一九七二年に設立した。食品や包装、ごみ問題などを調査研究し、消費者の啓発活動に取り組んできた。

 「制服リサイクルバンク」を始めたのは九六年。前年、市民五百人を対象に実施したゴミに関する調査で、半数近くが不用になった衣類を捨てるという実態が判明。「その中でも制服はしっかり作られているし、成長期だから、リサイクルできるなら利用したいという声があった」と中島さん。仙台市での先行例を参考に、バンクを開設した。

 扱っているのは、制服のほか、ネクタイやシャツ、体操着、柔道着、剣道着、靴、ランドセルなど。市内在住者か、市内への通学者が対象で、佐野市や群馬県太田市、同桐生市の学校の制服なども置いてある。

 無償で提供してもらい、クリーニングした上で、制服は六百円〜千円程度、体操着なら安いものは五十円という安価で譲る。入学に備えて一式そろえ、さらに夏用もまとめて購入する保護者がいるという。

 中島さんらによると、バンク開設当時、「新入生には新しいものを」という考えもあり、長く続くかは見通せなかった。不用品を集めるのにも苦労したが、すっかり定着。二〇一七年三月現在で、寄付された二万四千二百五点のうち、一万九千六百十四点が再利用された。

和泉聡市長(右から3人目)に大臣表彰を報告した中島会長(同4人目)ら「足利市くらしの会」メンバー

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 足利発の「もったいない精神」は注目を集め、県内外から視察や問い合わせがある。中島さんは「うれしいのは、子どもたちも抵抗なく再利用品を着てくれるようになったこと」と語る。

 今回、総理大臣表彰が個人・団体五件、それに次ぐ特命担当大臣表彰は同十九件で、両表彰を合わせ、県内では同会だけだった。同会は過去に〇九年度地域づくり総務大臣表彰も受けた。中島さんは「長く続いているのは無償で譲ってくださる方たちのおかげ。感謝の気持ちでいっぱい」と話した。

 制服リサイクルバンクは東武足利市駅前のニューミヤコホテル一階にある。平日午前十時〜午後四時。問い合わせは同バンク=電0284(73)4411=へ。

 

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