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【栃木】

「セネガルも盛り上がる」 那須塩原からの日本人社長

トマト畑で、現地従業員と打ち合わせる中村浩介さん(左)=セネガル北部で(カゴメ提供)

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 サッカーワールドカップ(W杯)の日本代表の対戦相手であるセネガルには、名古屋市中区の食品メーカー、カゴメが設立した加工用トマトの営農会社がある。現地法人の社長は、那須塩原市に自宅があり、同市のカゴメ総合研究所に勤務していた中村浩介さん(41)。「両国の試合結果がどうあろうと、従業員同士、会話が盛り上がることは間違いない」と話している。 (谷悠己)

 首都ダカールの北東、モーリタニア国境に近い川沿いの地域にカゴメが整備した六十ヘクタールのトマト畑が広がる。

 十数人のセネガル人従業員を率いる中村さんは「国民の九割以上はイスラム教徒。従業員に祈りの時間を設けるほか、ラマダン(断食月)は生産性が落ちる。風習に慣れるのに苦労した」と話す。

 セネガルの食卓にはトマトで作ったペーストが欠かせず、日本の技術力で効率性の高いトマト栽培を進めようと、両国の農業技術者らが「フィールド(農場)」で奮闘している。

 セネガルの料理は主食の米に、トマトペーストで炊いた魚や野菜の煮込みを付け合わせたものが一般的。旧宗主国フランスの企業の進出で、一九七〇年代からトマト栽培量が増えた。

 しかし、機械化の波に乗り遅れて競争力が落ち、流通するペーストの大部分は中国などからの輸入品に置き換わった。農業者の収入が減り、貧困問題も深刻だという。そんな状況を打開しようと、カゴメは二〇一四年から国際協力機構(JICA)と共同で調査に乗り出し、昨年末に営農会社を設立。将来は加工場も設けて西アフリカ諸国へ出荷する計画だ。

 現地時間の十九日午後三時に始まったW杯のセネガル対ポーランドの試合の時、中村さんはダカールの事務所にいた。普段は騒がしい周辺は静寂に包まれた。

 しかしセネガルが勝利した瞬間、人々が一斉に出てきて、通りはお祭り騒ぎ。「ほぼ全員がテレビ中継を見ていたのでは」とサッカー熱の高さを実感した。従業員ともサッカー談議で親密度が深まったという。

 

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