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【栃木】

大谷夏いちご、生産量2年で4倍増 採掘場跡の冷水で栽培

宇都宮市大谷地区で栽培中の「大谷夏いちご」(ファーマーズ・フォレスト提供)

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 宇都宮市大谷地区で栽培されるブランドイチゴ「大谷夏いちご」が好評だ。生産量が昨年度までの2年間で4倍増となり、作付面積も拡大した。あまり国産イチゴが出回らない、夏から秋に採れるため市場価値が高く、需要が増えた。伝統の石材大谷石の採掘場跡にたまった冷水を栽培に利用していることを宣伝。歴史遺産を絡めたイメージ戦略も取り、売り込みを図る。

 通常、イチゴは平均気温一五〜二〇度が適温とされる。イチゴ生産量日本一の栃木県の主力「とちおとめ」は十一〜五月がシーズンだ。大谷夏いちごの品種は、夏場向けに県が開発した「なつおとめ」で、同地区では六〜十一月に収穫する。

 宇都宮市によると、二〇一五年度一・五トンだった生産量は一七年度に六トンに達した。栽培する企業「ファーマーズ・フォレスト」(同市)は六アールだった作付面積を今年、十二アールに倍増。別事業者も倍増させ、増産を図る。「生産が需要に追いつかない」(関係者)という。

「大谷夏いちご」を使ったフルーツサンド

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 市は今夏、栽培企業誘致にセミナーを予定する。ファーマーズ社の松本謙(ゆずる)社長は「事業者で協力し合い、栽培モデルを確立したい」と意気込む。

 大谷夏いちごは比較的小ぶりで、適度な酸味が特徴だ。洋菓子への利用が多いとされる。市内で経営するレストランで、パフェやフルーツサンドに取り入れた柳田慎治さん(71)は「甘酸っぱさと固さがちょうど良い」と話す。県外では沖縄県のホテルも仕入れる。

 大谷石は大正時代に旧帝国ホテルにも使われた。採掘場跡などがある大谷地区は、昨年約七十万人が訪れた名所。廃坑からくんだ冷水を流したチューブを根元辺りに通し、冷却して開花を促す。市担当者は「大谷石を絡めたストーリー性も評価されている」と話している。

 

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