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【栃木】

想い憧れた文明開化 鹿沼の川上澄生美術館で企画展

文明開化の郷愁を誘う作品が並ぶ会場=鹿沼市立川上澄生美術館で

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 宇都宮を拠点に活躍した版画家・川上澄生(一八九五〜一九七二年)の文明開化を主題とする作品に注目した企画展「文明開化の川上澄生」が、鹿沼市立川上澄生美術館で開かれている。作品を通し、澄生があの頃の日本をどう捉えていたかを紹介する。九月三十日まで。 (原田拓哉)

 澄生は横浜市生まれで、子どものころを東京で過ごした。書物などに「東京、横浜が自分のふるさと」とのこしている。

 澄生が生きた時代は、明治初期の文明開化が既に、人々の記憶から遠ざかっていた。その中で、絵やさまざまな資料から文明開化を「創造」し、特に思い入れが強い、横浜を多くの作品に登場させた。

 企画展では、版画だけでなくガラス絵なども含め約七十点を展示している。

 木版画では、頒布会で毎月一回届けられた明治期の横浜海岸通りなどの懐かしい風景を描いた「明治調十題」、洋燈(ランプ)をテーマにした「女と洋燈十題」の各シリーズが興味深い。

 文明開化の象徴ともいえるランプについての本も出版しており、目玉の一つとして、デザインした本の包み紙とともに紹介している。

 このほか、土や鉱物を絵の具とした泥絵、ガラスの上に油絵の具で描いたガラス絵の作品を展示し、版画家として知られる澄生の別の一面も楽しめる。

 学芸員の相沢美貴さんは「文明開化を代表するような、牛鍋を扱う牛肉屋などの作品も紹介しており、澄生が想像力を働かせた文明開化の郷愁を感じてもらえたら」と話す。

 原則月曜休館。入館料は一般三百円、高校・大学生二百円、小・中学生百円。

 

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