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【栃木】

障害者雇用問題 県教委でも水増し判明 手帳確認せず39人認定

障害者雇用の水増し問題で、記者会見する県教育委員会の幹部ら=宇都宮市で

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 中央省庁や地方自治体で広がる障害者雇用の水増し問題で二十二日、県教育委員会でも不適切な取り扱いが明らかになった。厚生労働省のガイドラインにある障害者手帳の確認をせずに、一部の職員を雇用数に含めていた。不適切な算定は、県教委の雇用率が全国最下位だった翌年の二〇一二年度に始まったという。 (北浜修)

 県教委の障害者雇用の対象は、県立学校や公立小中学校の教職員、県教委事務局の職員ら。水増し問題の拡大を受けて、県教委は過去の記録を調べた。

 一七年度は三十九人の不適切な算入が判明。内訳は、精神面の不調で六カ月以上休職している職員について、申請をすれば手帳を取得できると判断して計上したケースが最も多く、三十二人にのぼった。本人の申告で把握した症状に基づき判断したケースが二人、本人の身体状況から判断したのが五人だった。実際に手帳を持っているかどうかは現在確認している。

 これまで一七年度の障害者雇用数は二百十七人、雇用率は2・36%で、当時の法定雇用率(2・2%)を上回っているとしていた。しかし、三十九人を除くと雇用率は2・02%に下がり、法定雇用率も下回った。

 県庁では県教委の幹部三人が記者会見。辻真夫総務課長は、不適切な算定が一二年度から続いていると説明した。前年の一一年度の雇用率(1・4%)が全国で最下位だったことも明かし、それが不適切な算定の背景にあったことを否定しなかった。

 辻課長は「休職者の大多数は一年以上休んでいる。手帳が交付されるような人であれば、カウントしても大丈夫だろう、などと(ガイドラインを)拡大解釈した」と釈明した。

 宇田貞夫教育長は同日、「国に報告する障害者雇用率について、不適切な取り扱いをしてきたことを心よりおわび申し上げる。今後は関係規定に沿った適切な業務の執行に徹底してまいる」とのコメントを出した。

◆宇都宮市も1人算入

 宇都宮市は二十二日、障害者手帳を持っていない職員一人を含めて障害者雇用率を算定していたと発表した。雇用率は2・54%(六月一日現在)としていたが、実際は2・51%となる。

 市人事課によると、この職員は一般採用され、後に障害を自己申告。市は申告を信頼し、障害者雇用に含めていた。

 同課担当者は「意図的に雇用率をアップさせようとしたわけではない」と釈明し「自己申告に頼った。プライバシーの問題もあり、対応が難しい」と話した。 (原田拓哉)

 

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