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【栃木】

有志が継ぐ原爆死没者慰霊式 宇都宮、80人が献花

慰霊碑に手を合わせる中村明さん=宇都宮市で

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 県原爆死没者慰霊式が二十五日、宇都宮市の県総合運動公園に立つ慰霊碑の前であった。長年主催してきた県原爆被害者協議会(栃木被団協)が五月に解散し、式典の存続を心配した有志が「途切れさせてはならない」との思いで引き継いだ。今後、「慰霊碑を守る会」を設立し、式典の開催と碑の管理を続けていく。(高橋淳)

 一九九一年に始まって以来二十八回目となった慰霊式には、この日のために奔走した有志や栃木被団協の元会員ら約八十人が参加。栃木被団協が多くの県民の後押しを受けて同年建立した慰霊碑の前で黙とうし、献花した。七十三年前の惨禍で命を落とした先人たちに思いを巡らせ、恒久平和を願った。

 式典は初回から栃木被団協が主催してきたが、高齢化や後継者不足を理由に解散を余儀なくされた。慰霊碑の建立に関わった有志らが栃木被団協の元会員とも話し合いながら存続を模索し、任意団体「県原爆死没者慰霊碑を守る会」を設立して慰霊式の開催を引き継ぐことを決めた。

 今年の式典は、七月に発足した「守る会設立準備委員会」が挙行した。準備委員会は栃木被団協の元会員のほか、連合栃木や原水爆禁止県協議会、核兵器廃絶・平和建設国民会議(KAKKIN)栃木などで組織。今後、趣旨に賛同する県民に広く参加を呼びかけ、来夏の慰霊式までには守る会を設立する方針だ。

 準備委員会委員長でかつて慰霊碑の建立に尽力した谷博之さん(75)は、式辞で「みなさんと手を取り合い、途切れることなく慰霊式を続けていきたい」と決意を述べた。

 参列した栃木被団協元会長の中村明さん(87)は「慰霊碑を守っていただけることになり、感謝の気持ちでいっぱい。多くの人が参加できる慰霊式にしていってほしい」と期待を寄せた。

 

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