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【栃木】

佐野出身の人間国宝 田村耕一生誕100年 「幸福」表した陶壁を復元

佐野市の旧市役所庁舎に展示されていた陶壁「伸びゆく佐野」

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 佐野市は郷土の陶芸家で人間国宝、田村耕一(1918〜87年)の生誕100年を記念して、田村が62年に制作して市に寄贈した陶壁「伸びゆく佐野」を復元し、11月から6年ぶりに公開する。旧市庁舎に展示してきたが、庁舎建て替えに伴い、解体して倉庫に保管していた。公開は約1カ月間の予定。 (梅村武史)

 田村は東京美術学校(現東京芸大)を卒業。四八年に帰郷し、県窯業指導所技官を経て、五三年から本格的に作陶活動に入った。「鉄絵」の技法を極め、八六年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。

 復元される陶壁は縦横二・二メートルの大作。約三十センチ四方の陶板六十枚を組み合わせて人物や鳥などを抽象的に表現している。田村は市に寄贈する際、「市民みんなが幸福に住んでいる、また住んでいく姿を表現したものです」とメッセージを寄せている。二〇一二年の旧庁舎閉鎖に伴って取り外され、解体して倉庫に眠っていた。

 復元展示の期間は十一月一日から十二月二日まで。本庁舎一階の市紹介スペースで、壁ではなく床に展示する予定。市産業立市推進課の担当者は「今回は百年記念の暫定展示でその後は未定。市民の要望があれば公開方法を検討する可能性がある」と話す。

 市は生誕百年を記念した多くの顕彰事業を行っている。記念展を田村耕一陶芸館で十二月十六日まで、吉沢記念美術館で十月二十日〜十二月九日に、それぞれ開催。十一月三日に市文化会館で記念講演会があり、記念図録の発行も準備している。

 実行委員長の岡部正英市長は「田村氏の功績を振り返るとともに、その作品、陶芸の魅力を市内外に発信したい」と話している。

 

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