東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 栃木 > 記事一覧 > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【栃木】

足利芸術の礎 末永く顕彰 田崎草雲、没後120年法要 

田崎草雲の墓石に線香を手向ける参列者ら=足利市で

写真

 幕末から明治初期にかけて活躍した勤皇派の南画家、田崎草雲(一八一五〜九八年)の没後百二十年法要が命日の一日、足利市西宮町の長林寺で行われた。関係者ら約三十人が参列し、読経が流れる本堂で焼香し、境内の墓地に移動して線香を手向けた。 (梅村武史)

 草雲は幕末の混乱期に民兵組織「誠心隊」の隊長として奔走し、足利藩の人々や足利学校などの文化財を戦火から守った。また、南画家として近世足利芸術の礎を築いた人物。司馬遼太郎の小説「喧嘩(けんか)草雲」のモデルになった。

 法要を主催した市民団体、画聖草雲会の亀田悦子会長は「幕末・維新という激動の時代を生き抜いた郷土の偉人。末永く顕彰していきたい」と話した。

 法要後、宇都宮市在住の薩摩琵琶(さつまびわ)奏者、森山遊英(ゆうえい)さん(68)が草雲の人生を歌詞にした創作曲を生演奏し、法要に花を添えていた。

 「慶応四年の田崎草雲」の著作がある市文化財専門委員長の菊地卓さん(74)は「草雲がいなければ今の足利学校も国宝の鑁阿(ばんな)寺もない。若い世代にもっと知ってもらいたい」と話していた。

 ◇ 

田崎草雲=足利市提供

写真

 足利市緑町の草雲美術館は草雲作品の企画展「仏と賢人」を開催中。NHK大河ドラマ「西郷どん」で話題の西郷隆盛を描いた一対の屏風(びょうぶ)絵「富士見西郷図屏風」(一八七九年作)も展示されている。

 左に仏皇帝ナポレオンが白馬にまたがる名画「サンベルナール峠を越えるボナパルト」(ジャック・ルイ・ダビッド作)に似た構図の絵、右は富士山が描かれている。草雲と西郷の接点を示す史料は残っていないが、西郷自刃の二年後に描いた作品で国の英雄としてたたえる草雲の思いが伝わってくる。

 十月八日まで。原則月曜休館(祝日の場合は開館)。入館料二百十円、中学生以下無料。問い合わせは同館=電0284(21)3808=へ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報