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【東京】

立川駅北口 ヤギさんご無沙汰 2カ月ぶり「除草業務」

空き地の除草に復帰したヤギたち=立川市で

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 立川市中心部の空き地で雑草を食べる“仕事”を任されているヤギたちが、今月から復帰した。愛らしいしぐさで立川の名物になりつつあるヤギたちの一部が体調を崩したため、そろって飼育場所を移して二カ月間休養していた。空き地を所有する地元の不動産開発会社立飛(たちひ)ホールディングス(HD)は、外部から与えられた餌が体調悪化の原因とみて注意を呼びかけている。 (加藤健太)

 ヤギが除草をしている空き地は、JR立川駅北口から北に四百五十メートルほどのところにあり、広さは東京ドームより一回り小さい三万九千平方メートル。立飛HDが除草代節約などのため、昨年四月から放し飼いにしている。

 栃木県内の飼育施設などから借りたヤギを同社総務部への「出向扱いで採用」し、普段は同僚の総務部員五人が世話をしている。立川生まれの子ヤギもいて、通りかかった人が草を食べる姿を写真に撮るなど、人気を集めていた。

 今年も四月から二十一頭が除草業務にあたっていたが、八月下旬、数頭に異変が起きた。「群れについて行けず、草もはまずにぼんやりとしていた」と担当の我妻悟さん(35)。獣医師に下痢などの症状を指摘され、八月末から休養させた。

 立飛HDによると、ヤギたちには空き地内の小屋で飲み水や栄養補給の飼料を与えており、当初から外部から餌を与えないように掲示を出すなどしていた。しかし、空き地を囲うフェンス越しにティッシュや菓子、持ち込んだ草を与えていたとの目撃情報が寄せられていたという。

 多摩動物公園(日野市)によると、ヤギは人間と消化器官の構造が異なるため、糖質などを摂取すると腸内の細菌バランスが崩れて体調不良につながる。紙類も、大きさや種類によっては消化しきれず、体内に詰まってしまうという。

 健康を回復したヤギたちは今月一日に復帰。草が少なくなってきたため、飼育は南側の一部区画に限り、十頭に減らしたが、「メェー」と鳴きながら昼寝をしたり歩き回ったり、のんびりと過ごす姿が戻ってきた。草がなくなると元の施設に移されるため、除草業務は十一月いっぱいとなる。

 立飛HDは、餌やり禁止を呼びかけるポスターを増やし、一日三回の見回りも続けていく。我妻さんは「ヤギがいない間、復帰を望む声を地域の人からたくさんもらった。飼育を続けていくためにも、餌は絶対に与えないでほしい」と話した。

 

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