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【東京】

<東京セレクト>幻想的世界 優しく ロシアの翻訳絵本 カランダーシ

ロシア絵本を販売するカランダーシの上野直子代表

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 森を舞台にきのこたちがパーティーを開く。「わいわいきのこのおいわいかい」は、ロシア生まれのきのこが主役の楽しい絵本だ。

 出版するカランダーシ(杉並区)は、上野直子さん(57)が一人で経営する出版社だ。幼稚園の教諭や、育児の中で絵本に触れてきた上野さんが「表現力のレベルの高さ」にひかれて、ロシアの古い絵本を中心に輸入販売するようになったのが二〇一二年のこと。想像以上の評判を受け、「気に入った絵本を翻訳出版してみたい」と思うようになった。出版社に勤めたことはあるが、編集は未経験。不安もあったが、親交のある出版社社長らに後押しされて足を踏み出す。一三年に一冊目、さらに昨年は「わいわいきのこのおいわいかい」を出版した。

 「原作を輸入販売したら反響が大きく、翻訳出版を決めた。作者は国際的に高い評価を受けるマーブリナ。日本で出版する契約の交渉も含め一から手探りだった」と振り返る上野さん。本には毒きのこも登場する。「ロシアでは、きのこ狩りは生活に密着している。『これは食べてはいけない』という学習の要素も入っている」と感じ、国立科学博物館に勤務するきのこの専門家、保坂健太郎さんに、飛び込みで依頼して解説文を書いてもらった。さらに、ロシア語の専門家に翻訳してもらった文を音読して子どもが親しめる平易な文章にするなどして出版にこぎつけた。

 「わくわくした」「子どもに読み聞かせをしたら、楽しんでくれた」などの感想が寄せられる。上野さんは「やさしいタッチの絵と文章で幻想的な世界を描いた、親子で会話が弾む絵本。プレゼントにもおすすめ」とアピールする。

  (服部夏生)

<メモ> 「わいわいきのこのおいわいかい」は価格1620円。作者のタチヤーナ・マーブリナは国際アンデルセン賞を受賞している。ほかにロシアの人気作家ラチョフによる民話絵本「うさぎのいえ」も出版する。杉並区西荻北5の6の25、カランダーシ(土曜、日曜、祝日は休み)=電03(3399)4137

 

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