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【東京】

稲城で新手法「スローシネマ」 試写会でファン広げ本上映

上映責任者の花枝聖さん。映画にならい、自らも「人と人とのつながり」をテーマに絵本を描いた=稲城市で

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 「スローシネマ」という手法を採用した映画の自主上映会が、稲城市で一月に開かれた。少人数の試写会を重ねてファンを増やし、人づてに魅力を広めながら本上映につなげていく新しい映画観賞のスタイルだ。家族や地域のつながりを再確認する試みともなっている。 (栗原淳)

 上映された作品は、俳優の大地康雄さんが企画・主演した「じんじん」(二〇一三年制作)。「絵本の里」として知られる北海道剣淵町が舞台のドラマで、町内の施設や名所が登場し、町民も撮影に協力した。

 一月二十二日に若葉台二のiプラザホールであった上映会。三回の上映に計四百五十人が来場する盛況だったが、その半年前から試写会は始まった。

 昨年七月、配給会社のスタッフも交えて、市内で約二十人の知人と最初の試写会を開催した。十二月の二回目には百人前後を集めた。試写を見てスローシネマの趣旨に賛同した人たちが、作品の良さを口コミで周囲に伝え、本上映への来場を呼び掛けた。

 スローシネマは企画から上映まで長期間かかるが、人から人へのPR効果で人気を醸成し、前売り券の販売も多くなる特徴があるという。

 市内で音楽カフェ「グリーンワールドカフェ」を営むシンガー・ソングライターで、主催の実行委員会の責任者を務めた花枝聖さん(35)は「地域のみんなで見る」というメリットにも注目する。

 本上映の来場者に聞いたところ、大多数が家族や知人と一緒に来たと答えた。「試写会参加者に、大切な人を誘ってとお願いした。映画を観賞しながら人と人のつながりを実感することができる」と広がりに期待する。

 絵本で地域を活性化しようと奮闘する町民と、生き別れた娘のため絵本を書こうと決意する主人公。「『じんじん』はスローシネマで見るのにふさわしい」と花枝さん。「映画館のない稲城で良質な映画を分かち合うことができた。この方法が広まってほしい」と話す。

 

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