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【東京】

自然と生命 造形で表現 昭和記念公園「花とみどり・いのちと心展」

中垣克久さんの「色即是空色」(手前)と「色即是空空」=立川市の国営昭和記念公園花みどり文化センターで

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 自然と生命をテーマにした造形作品が並ぶ「花とみどり・いのちと心展」(東京新聞後援)が、立川市の国営昭和記念公園花みどり文化センターで開かれている。入場無料で二十日まで。 (林朋実)

 現代造形表現作家フォーラムと同公園が主催。作家十七人が約二十五点を出展している。フォーラム代表中垣克久さん=神奈川県海老名市=の「色即是空 色(しき)」は、段ボールで作った巨大な箱の外面に無数のスナップ写真や広告、新聞などを貼り、その上から赤や黒で荒々しく色を塗っている。「生きることにはおどろおどろしい部分もある。浮世の喜びや悲しみを封じ込めた」という。黒い枠のみの「色即是空 空(くう)」と対をなし、仏教用語を造形で表している。

 宮江里実さん=岐阜県飛騨市=の「痕跡」は、巨大な段ボールをキャンバスとして、布を貼ったり、絵の具やインク、泥、サラダ油などを塗ったりした作品。段ボールはところどころ水気でよれ、布にはしわが寄る。傷やはがれ、崩れを好んで表現してきたという宮江さんは「格差社会など現実の問題から逃げたくないという気持ちがある。自分の思想や感覚を画面にとどめようとした」と話した。

 何枚もの青い板を天井からつるした今井由緒子(ゆおこ)さん=長野県駒ケ根市=の「精霊の領域」は、空気の流れによって軽やかに揺れ、非日常的な空間をつくり出している。紙コップや金属、石を素材にした作品などもあり、多種多様な表現を見ることができる。

 中垣さんは「日本の美術界にはイデオロギーがなく『知』が欠落している。ここは実験的な造形表現の場だ」と話した。

 

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