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【東京】

葛飾発、自転車が快適に走れる街づくり 96歳・矢崎さん、23日に区内をパレード

96歳の今も自転車を生かした街づくりに励む矢崎文彦さん(中)と仲間たち=葛飾区で

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 九十六歳の今も現役で、自転車の安全運転指導に情熱を注ぐ男性がいる。葛飾区柴又の矢崎文彦さん。「東京葛飾バイコロジー推進協議会」の会長だ。あふれんばかりの自転車愛と、自転車で養った健康な体で、メンバーの先頭を走る。十八日は敬老の日。 (飯田克志)

 「特別なことは何もしていない。自転車にいつも乗っているぐらい」。張りのある声で矢崎さんが謙遜すると、緑のジャンパーを着た仲間たちは「乗っている姿は三十代」と口をそろえた。

 推進協は、安全で快適に自転車に乗れる街づくりを目指し一九九七年に発足。矢崎さんは二〇〇六年から会長を務める。主な活動は、小学生や高齢者対象の交通安全講習。月一回、駅頭で放置自転車の追放も呼び掛ける。毎年九月には自転車で区内をパレードして安全利用を訴えており、今年も二十三日に行う。

 活動をしっかりと継続していくため、今月、推進協をNPO法人化した。矢崎さんは「起伏が少なく、自転車に乗りやすい葛飾から、東京を快適な自転車都市にしたい」と夢を語る。

 戦時中の一九四二年、大学を卒業して葛飾区青戸にあった機械メーカーに就職。自転車を製造していたが、軍需工場となり兵器の部品を作った。中国に出征し、戦後は職場に戻って自転車販売などに携わった。

 バイクメーカーに転職後、自転車の業界団体へ。安全な自転車づくりに取り組む傍ら、通商産業省(当時)職員や業界関係者と自転車クラブを結成してスポーツとしての魅力も発信した。自転車で京都を周遊したり、浜名湖(静岡県)を一周したりと、銀輪一色の生活を送った。

 退職後、地元の「葛飾柴又寅(とら)さん記念館」で、レンタサイクルの管理を頼まれたのを機に、自転車業界での経験を街づくりに生かそうと、推進協立ち上げに携わった。

 「できる限り活動していきたいね」と矢崎さん。「努力し、苦労を経験することは、人生の楽しみだと思う。自分の力で進む自転車と同じ」

 

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