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【東京】

第20回東京新聞教育賞(中)頑張る「場」つくる 第2回受賞・荒川美奈子さん

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 「ダンスで自分を素直に表現してほしい」。そんな思いで中学校にストリートダンス部をつくり、二〇〇〇年、第二回東京新聞教育賞に選ばれた。当時、目黒区立第一中教諭だった荒川美奈子さん(57)は今、都立桜修館中等教育学校(目黒区)の主幹教諭だ。日本文化部かるた班の顧問を務めている。

 歴史の教員だが、もともとダンスが好きだった。ダンスに注目したのは、多くのストレスを抱えて固く閉じた生徒の心と体を解きほぐしたかったからだ。

 一緒に踊る楽しさ、アイデアを出し合ってダンスを創る喜び。不登校だった生徒も放課後の練習に参加するようになった。地域の発表会に出場し、みんなで満足感を味わえた。当時、ダンス部は今ほどポピュラーでなく、受賞は励みになったという。

 その後、赴任先の千代田区立九段中等教育学校でも開設以来約十年間、ダンス部顧問を務めた。「EXILE」や「AKB48」の活躍もあり、ダンス部は大人気に。部員には「みんなの目標にならないとだめ。勉強もしっかりして、きちんとした服装で格好いいと思われないと」と自覚を促した。伸び伸びと自分を表現し、自信をつけていくのがうれしかった。

 桜修館中等教育学校に赴任したのは三年前。百人一首の「競技かるた」に取り組む部活動の顧問を任された。指導経験はなかったが、練習場所の和室が狭かったため、古い畳をもらって教室に敷いたり、生徒が段位を取れるように、かるた協会所属の「かるた会」を作ったりした。

 今年の高校選手権都大会では、団体で創部以来初めて決勝大会に進んだ。競技かるたを題材にした映画「ちはやふる」が注目を集めたことも追い風になり、学校内で人気のある部活の一つになっている。

 ダンスとかるた。部活動の指導を通じて、荒川さんは「生徒が一生懸命に頑張れる『場』をつくることが大切」と感じている。「うまく指導することはできなくても、『場』をつくることはできる。生徒にとって、何かのチャンスやきっかけになり、そこで自信をつけてくれればうれしい」と話す。(土門哲雄)

     ◇

 第二十回の応募用紙はホームページで。十月二十日締め切り。問い合わせは、東京新聞文化事業部「がんばれ先生!東京新聞教育賞」係=電03(6910)2345=へ。

 

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