東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 東京 > 記事一覧 > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【東京】

新たな広場で空間特質を継承 世田谷区役所、区民会館保存案採用へ

佐藤総合計画が最終提案で示した模型。中央奥の低い建物が保存再生する区民会館(世田谷区提供)

写真

 前川国男の建築を保存するか否かで揺れた世田谷区役所の建て替え計画で区は二十七日、区民会館だけを保存・再生する佐藤総合計画の提案を採用する方針を決めた。

 提案は、前川建築の特徴で、区が整備方針に定めた「空間特質の継承」を、区民会館と新築する複数の庁舎をつなぐテラスに囲まれた広場「世田谷リング」で示した。審査委員会では、広場の構成や道路からのアプローチなど、現庁舎の特徴を生かした点や、一体感あるコンセプトで機能的に連携した建物、低層にまとめたシンプルで効率的な配置計画が評価された。

 他の五つの提案は、第一庁舎も保存・再生▽全面的に建物を新築▽前川建築の理念をもとに区民会館を復元−などさまざま。

 審査委員長の深尾精一・首都大学東京名誉教授は「応募者によって『空間特質』のとらえ方は違ったが、この言葉だからこそ多様な提案があり良かったと思っている」と話した。

 六事業者の案は八月二十一日〜九月一日に公開展示され、集まった六百八十の区民意見は参考資料として審査委員に示された。保坂展人区長は「いわゆる人気投票にしてはいけない、と委員と話し合った。今後も開かれた場で議論し区民参加で進める」と述べた。

 区は十月中に佐藤総合計画と正式に業務委託契約を結び、基本設計が着手される。二〇二〇年中の着工を目指す。 (神谷円香)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報