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【東京】

<東京人>高架下の誘惑 鉄道遺構 創造の場へ

全長700メートルの「中目黒高架下」には28の店舗が入り、ゾーンごとに異なる雰囲気が楽しめる

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 近年の高架下事業の中で、最も美しいと感じるのは秋葉原駅近くの商業施設「マーチエキュート万世橋」です。一九一二年完成の万世橋駅の遺構と、今もその上を中央線が走る万世橋高架橋下という、明治時代から受け継がれた鉄道遺構を極力ありのまま残す形でリノベーションされています。時を刻んだ赤れんがアーチの空間で東北の雑貨を眺めたり、コーヒーを飲む時間は格別です。

 暗い、汚いという高架下のイメージを払拭(ふっしょく)し、人の流れを創造した成功事例といえば、秋葉原─御徒町駅の「2k540 AKI−OKA ARTISAN」でしょう。コンクリートの円柱が並ぶ、高架下らしいインダストリアルな空間が魅力です。台東区は革製品と宝飾などものづくりが盛んであることから、クラフトを扱う工房など約五十軒が並びます。

 東急東横線中目黒駅から続く「中目黒高架下」は、飲食店を中心に地元と縁のある店が新業態を競い合っています。中目黒は古くからガード下の店が栄えた街です。その文化を受け継ぎ、さらに面白く発展させています。

 中央線の三鷹─立川駅間の高架化に伴い、武蔵境─東小金井駅間の一キロに「ののみち」という高架下回遊空間が生まれています。カフェや店に加え、保育園やデイサービス、さらには地元で起業を望む人に向けたシェアオフィスも設けられています。高架下は、訪れたい場所へ、地元での有意義な暮らしを創造する場へと生まれ変わっているのです。 (金丸裕子)

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 「都市を味わい、都市を批評し、都市を創る」をキャッチコピーに掲げる月刊誌「東京人」の編集部から、原則毎週日曜日に都内各地の情報をお届けします。

◆詳しくは、「東京人」11月号40ページ「ノスタルジー空間から、未来志向のエリアへ」で。

 【11月号主な内容】鉄道都市東京は、高架橋の野外博物館! 小野田滋▽電車の音が心地よく響く大衆居酒屋をめぐる 橋本健二▽記憶をつなぐ小旅行 クラウド・ルー▽鉄道遺産「幻夢」 丸田祥三▽鋼製橋脚図鑑 磯部祥行

 問い合わせは、「東京人」編集部=電03(3237)1790(平日)=へ。

 

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