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【東京】

昔の福生 水彩で 窪田成司さん(86)

昭和初期の福生市内を描いた水彩画の数々=福生市で(福生市郷土資料室提供)

写真

 昭和初期の福生市内を描いた水彩画の特別展示「福生むかし絵II」が、市郷土資料室(熊川)で開かれている。市内の左官業窪田成司さん(86)が、平成になってから記憶を頼りに描き始めたもので、当時を知る人が「確かにこうだった」と驚くほどの正確さという。 (林朋実)

 窪田さんはもともと絵が趣味。一九九二年に福生天王囃子(ばやし)が市登録文化財になったのを知って、昭和初期の祭りのはんてん柄を描き起こしたのを機に、当時の地域の情景を描くようになった。

 現在も絵筆をとっており、昭和初期〜二十年代ごろに見ていた風景なら、家など起点になる対象物を思い浮かべると、周辺の映像が看板の文字までくっきり頭の中で再生されるという。資料室職員の針谷もえぎさんは「昔の福生を知る人が正確だと口をそろえ、わずかに残る写真とも一致する」と、その記憶の確かさを立証する。

 会場には約五十点を展示。出身地の永田地区を描いた「永田絵図」が中心で、昭和初期には福生のメインストリートだった宿橋通りの家並みを描いた絵巻物などもある。砂利道の坂を上がる荷車を通り掛かりの人たちが押して手伝う様子や、川でのアユ漁など、今では見られない光景が素朴なタッチで描かれている。

 針谷さんは「この時代は写真といえば記念写真で、どうということのない風景を写したものは少ない。絵として素晴らしいだけでなく、そういう部分を補う資料としても貴重」と話している。

 月曜休館で二十六日まで。入場無料。問い合わせは同資料室=電042(530)1120=へ。

 

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