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【東京】

直筆原稿など寄贈受け特別展 三鷹市在住の児童文学作家・神沢利子さん

「鹿よおれの兄弟よ」の挿絵原画を見る来館者=三鷹市で

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 「くまの子ウーフ」などの作品で知られる三鷹市在住の児童文学作家・神沢(かんざわ)利子さん(93)の創作世界をテーマにした特別展「神沢利子さんのおくりもの」が18日、三鷹市上連雀の三鷹図書館本館で始まった。神沢さんの直筆原稿や挿絵の原画などを展示、神沢作品の魅力に迫る。 (鈴木貴彦)

 神沢さんは一九二四年、福岡県生まれ。子ども時代を北海道や樺太(現サハリン)で過ごした。六九年から三鷹に住み、代表作「くまの子ウーフ」や「ふらいぱんじいさん」など数多くの作品を世に送り出してきた。「自然」や「命」をテーマにした物語は、世代を超えて読み継がれている。

 特別展は神沢さんが今年、市に直筆原稿やスケッチ、創作メモ、絵本や挿絵の原画など七百点余りを寄贈したのを記念して企画された。このうち「くまの子ウーフ」の全原稿や、作品ごとに異なる画家が描いた挿絵の原画など約百点を展示。年譜や映像を見ながら、創作の歩みをたどれるようになっている。

 開幕前日の十七日には内覧会があり、神沢さん本人も会場を訪れ、元気な姿を見せた。清原慶子市長の案内で展示を見た神沢さんは「寄贈はお世話になった三鷹への恩返し。未来の子どもたちの役に立てれば幸せです」とあいさつした。

 十二月十日まで。入場無料。月曜休館。問い合わせは三鷹図書館=電0422(43)9151=へ。

特別展の会場であいさつする神沢利子さん=三鷹市で

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◆作品への思い聞く「子どもの心の根に引っ掛かってくれれば」

 特別展開幕に合わせ、神沢さんに創作の原点や作品への思いを聞いた。

 −多くの作品を世に送り出しました

 神沢 これだけしか書いてないのかとも思うし、よくまあ書いてきたものだという思いも。でも、九十過ぎるともうだめね。

 −物語とは?

 神沢 昔話を読んで育ち、心の根っこの所で自分を豊かにしてくれた。私の作品が子どもたちの心の根っこに引っ掛かってくれれば、と願っています。

 −なぜ書くのですか?

 神沢 子どものころから書くのが好きだったから。雑記帳にお話を書くのが好きで、そのまま続けてきたようなものです。

 −いろいろな方が挿絵を担当していますね

 神沢 物語に色や形を与えてくれ、とても楽しい。例えば「くまの子ウーフ」も井上洋介さん(画家)が描いてくれたからこそ、ウーフなのですから。

 −次回作は?

 神沢 すごく単純で短くて、全宇宙を包み込むような作品を描きたいと思っているんだけど、なかなか書けませんねえ。

 

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