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【東京】

東村山昔話 語り継ぐ 方言交じりの話し言葉で

東村山昔話保存会が発刊した「東村山昔話百話」

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 東村山市の郷土史愛好家らが、地元の方言を交えた話し言葉でつづった「昔ことばで語る 東村山昔話百話」を発刊した。本をまとめた「東村山昔話保存会」会長の両沢(もろさわ)清さん(82)は「畏(おそ)れや願い、自然とのかかわりなど、子どもも大人も読んで語り継いでほしい」と話す。(服部展和)

 鬼が降らすひょうから作物を守るために田畑に札を立てた「嵐よけのお札」、鷹狩(たかが)りに訪れた鎌倉時代の武将北条時宗が高熱を出して倒れた際に地蔵が助けた「時宗公と地蔵様」、道で追い掛けてくる音の正体はふんどしを引きずる音だったという「サラサラーに追いかけられた話」…。

 古老から地元ゆかりの民話を聞き取り、掲載した。戦時中の空襲体験など事実も含まれている。本では五地域に分類して収録した。

 両沢さんは元小学校長。四十四年前に転居した東村山の市報に掲載されていた民話に引かれ、聞き取りを始めた。収集した民話は、相談役を務める「東村山郷土研究会」の会報「郷土研だより」で連載中。未掲載分も含めて百話を選んだ。地元の古老たちのアドバイスを受け、語尾に「だと」を付けるなど、昔ながらの話し言葉で表現した。

 東村山昔話保存会は一昨年、有志に呼び掛けて結成した。両沢さんは「形ある文化財は後世に残るが、民話や方言は語り継がないと失われてしまう」と指摘する。現在、六十〜八十代の会員約二十人が市内の小学校や福祉施設で昔話の語り部をしている。その活動にも東村山昔話百話を生かしていくという。

 B5判、三百十五ページ。一部二千円。市内の書店で販売している。問い合わせは両沢さん=電042(394)8830=へ。

 

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