東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 東京 > 記事一覧 > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【東京】

拉致問題「もう時間ない」 立川第七中で蓮池薫さん講演

講演会後、1年生の教室で交流する蓮池薫さん=立川市立立川第七中学校で

写真

 北朝鮮による拉致被害者で二〇〇二年に帰国した蓮池薫さん(60)が二十八日、立川市立立川第七中学校で講演した。蓮池さんは全校生徒約四百八十人に「横田めぐみさんら北朝鮮で亡くなったとされる拉致被害者もまだ生きていると思う。日本に帰って、奪われた夢や家族らとの絆を取り返すために、もう時間がないということを知ってほしい」と呼び掛けた。 (林朋実)

 蓮池さんは、大学生だった一九七八年に帰省先の新潟県柏崎市の海岸で北朝鮮に拉致され、スパイ教育を受けさせられたり、工作員に日本語を教えさせられたりした。

 拉致されて三カ月ほどたつと「生きていたくない」とも思ったが、「なぜ自分が死なないといけないのか。先は見えないが、生きていれば何かはある」と朝鮮語を学んで懸命に生きてきたという。

 北朝鮮で生まれたわが子がスパイにされるのを恐れて日本語を教えず、朝鮮人として育てたことも紹介した。拉致されて最もつらかったこととして「自分がどう生きるか自分で選ぶ自由を奪われ、家族や友人との絆を奪われたこと」を挙げ、生徒たちに「自分の夢と絆を大事にし、拉致問題の解決も考えてほしい」と話した。

 同校生活指導主幹の佐藤佐知典(さちのり)教諭の妹が拉致被害者の横田めぐみさんと小中学校の同級生だった縁で、同校はめぐみさんの両親の滋さん、早紀江さん夫妻を二〇〇三〜一五年に四回、講演に招いてきた。

 生徒たちは今も拉致問題について学んでおり、一年生の与座萌咲(めいさ)さん(12)は「被害者本人の話を聞くと実感が湧いた。家族が引き裂かれる残酷さを感じ、こういうことがもう起こってほしくないと思った」と話した。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報