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【東京】

<日本の新進作家 無垢と経験の写真>(上) 過去と現在 往来する手段

《家族箱根にて》 <WhileLeavesAreFalling…>より 2009年

写真

 写真・映像の分野の若手作家を紹介する「無垢(むく)と経験の写真展 日本の新進作家vol.14」が、恵比寿ガーデンプレイス内の都写真美術館で開催されている。5人の作家の中から3人に、展示作品を解説してもらった。

 私の作品のタイトル「While Leaves Are Falling…」の意味についてよく質問される。人生の一時性、はかなさを、葉が変わりゆくさまになぞらえたもので、直訳すると「葉が落ちる間に…」となる。この葉は短い間にさまざまな経験をしながら落ちていく。

 両親の離婚後、私は母、祖母、二人のおばの四人の女性に育てられた。祖母の死後、一九九九年から撮り始めた三人の女性の記録は二十年目に入る。

 時間は変わりゆくものを傍観する。私たちが生きていく上で永続するものは存在しない。年老いていく家族を見て感じる時間の経過を取り戻すことはできないが、彼女たちが生きてきた証しであるこの作品は、私にとって過去と現在の往来を可能にする手段であり、時間の許す限り、続けたいと思う。 

文・写真 金山貴宏

 「無垢と経験の写真」展は一月二十八日まで、東京都写真美術館(目黒区三田)で開催中。(問)同美術館=電03(3280)0099。

 

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