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【東京】

<日本の新進作家 無垢と経験の写真>(下) 自然作用を印画紙に写す

《Glaze(釉)#21》2017年 ゼラチン・シルバー・プリント

写真

 担当学芸員から、私の作品を見ていただいた来館者の面白い反応を伺った。作者は自分で何を写しているかわかっているのか、と。パッと見て、何が写っているかわからず、悩ませてしまったようだ。カメラを使わずに撮られた写真だと伝えると、納得された、と聞く。

 アナログならではの写真表現の一つとして、近年、私は撮影機材を使わずに、印画紙をじかに感光させることで写真づくりを行っている。新作の釉(ゆう)シリーズでは、白黒印画紙を野ざらしにして、降雨、雪や氷の融解、土壌水分の変化などの自然作用を印画紙に写し出している。

 自然の摂理にゆだねて作られたイメージは、作り手の予想を超えることも少なくない。不確定だからこそ面白いのかもしれない。 

 文・写真 武田慎平

 「無垢と経験の写真」展は1月28日まで、東京都写真美術館(目黒区三田)で開催中。(問)同美術館=電03(3280)0099。

 

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