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【東京】

<スナック再考>(データ編) 世代超える 定番の魅力

人気デュエット曲「ロンリー・チャップリン」を歌う第一興商の森川亮さん(左)と小林淳一さん=中野区の東京支店で

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 マイクを握れば見知らぬ人とも打ち解ける。夜の社交場・スナックの魅力はカラオケ抜きでは語れない。業務用通信カラオケ大手の「第一興商」(本社・品川区)の営業マンに、どんな曲が愛されているのか聞いた。 (浅田晃弘)

 第一興商がまとめた過去三年間のリクエストランキングを見ると、独特の傾向が分かる。カラオケボックスを含む「全体」は、時代の流行を反映して入れ替わりがあるのに、スナックはあまり順位の変動がない。

 「いくら自分が好きでも一部の人しか知らない曲にはチャレンジできない」。世田谷区などの住宅地が担当エリアの小林淳一さん(46)は言う。気の合った友人や同僚と行くカラオケボックスと違い、見知らぬ人と肩寄せ合うスナックでは、場の雰囲気を壊さない「協調性」が求められる。

 二〇一五年の上位七曲が最新ランキングでもベスト10入りしている。「酒よ」(一九八八年)「北の旅人」(八七年)「天城越え」(八六年)など八〇年代に発売された古いヒット曲が多い。「ロンリー・チャップリン」(八七年)などデュエット曲も強い。

 歌うのは年配者ばかりではない。渋谷区を担当している森川亮さん(30)は「若手の会社員が『いかにもスナック』という曲を周りに合わせて歌っている」。カラオケボックスは八〇年代後半に登場した。「私たちは、子どものころ、親にカラオケボックスに連れていかれた世代」。曲がしっかりと耳に残っているから歌える。

 全体でもスナックでも高い人気を維持しているのが「糸」(九八年)。結婚式の定番ソングだ。森川さんも、店のママから「歌って」とよくせがまれる。男女の絆を糸にたとえたしっとりとした歌詞が店の雰囲気を心地よくさせる。

 全体ではランク外、しかも中高年は歌わなさそうな「栄光の架橋」(二〇〇四年)が、最近のスナックの人気曲になっている。NHKがアテネ五輪中継のテーマソングにしていたため「年配の人も知っている。若者がスナックで歌いやすい同世代の曲」(森川さん)。

 歌いたいではなく、聞かせたい。そんな曲がスナックの「スタンダードナンバー」となる条件のようだ。

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 ※ランキングは、第一興商「通信カラオケDAM」調べ

 

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